つやつや肌を取り戻したいなら！
煙草に含まれているニコチンが、血管を収縮させる働きをもつことは有名です。ニコチンは末梢神経の興奮作用があるので、血管の収縮を引き起こすのです。血管が収縮すると当然血行が悪くなってしまいますよね。
血行が悪くなると肌に悪影響を及ぼすことを知っている人は多いでしょう。栄養素や酸素が循環しなくなるので、肌に充分な栄養が行き渡らなくなるのです。また冷え性をイメージすると分かりやすいですが、血行が悪くなると皮膚の温度低下も起こってしまいます。その結果、寒いところにいるときと同じように新陳代謝も下がります。そのため、肌のターンオーバーが正常に行われなくなってしまうのです。
これだけでも煙草が肌にとって良くないことが、お分かりいただけますよね。しかし煙草の悪影響はこれだけではありません。煙草にはビタミンCを奪う作用もあるのです。煙が体内に入るとコチゾールというホルモンが生成されるのですが、その原料としてビタミンCが消費されてしまいます。ビタミンCが肌にとって重要な栄養素であることはご存じでしょう。さらにビタミンCが不足すると、コラーゲンの生成にも支障が出ます。コラーゲンが足りないと肌が角質化してしまいます。
以上のように煙草は、さまざまな肌トラブルの原因になります。喫煙している人で肌のかさつきが酷いと感じている場合は、煙草が原因である可能性が高いといえるでしょう。逆にいうと禁煙することにより、肌の状態を良くすることも可能です。つやつや肌を取り戻すために、禁煙してみてはいかがでしょうか。
髪のツヤを復活！白髪の予防も
煙草を吸うようになって、髪のツヤが無くなったと感じる人は多いでしょう。髪が良い状態であるには、毛を生み出す毛母細胞に十分な栄養素が届いている必要があるからです。ニコチンを摂取すると血行が悪くなり、健康な髪を作るだけの栄養素が届かなくなってしまいます。
ニコチンがビタミンCを奪うことも、髪に大きな影響を与えます。髪の生成にビタミンCは欠かせないからです。このようにニコチンは髪にとって天敵ともいえる存在なのです。
また、煙に含まれる一酸化炭素も髪に悪影響を及ぼします。火災などの場面で、一酸化炭素が酸素を奪うことはよく知られています。体内でも同じことが起き、一酸化炭素が血液中の酸素を奪います。そのため喫煙の回数が多いと、体内に行き渡る酸素も大きく減ってしまうのです。当然、毛母細胞も酸素不足になるので活動が弱まってしまいます。
このように栄養素も酸素も足りない状態では、ツヤのある髪が生えてくることは期待できませんよね。髪にツヤを取り戻したいなら、禁煙して毛母細胞を健康な状態に戻しましょう。
白髪ができるメカニズムにも煙草は関係しています。煙草を吸うと毛母細胞と同様に、メラノサイトという細胞の活動も弱くなってしまいます。メラノサイトには髪を黒くするメラニン色素を作る役割があるのです。生成できるメラニン色素の量が著しく減ってしまうので、白髪ができやすくなってしまいます。
残念ながら白髪になった髪を黒く戻すのは簡単ではありません。しかし禁煙すればメラノサイトの活動も活発になるので、白髪がそれ以上増加することを防げる可能性があります。
歯を白く輝かせよう！
ヘビースモーカーの歯を見たことがあるでしょうか。煙草を頻繁に吸っていると、歯がうっすらと黄ばんでくるのです。あまりに多く吸い過ぎると、全ての歯が濃い黄色になることもあります。
この黄ばみの原因は、煙草に含まれるヤニと呼ばれる物質です。ヤニが表面に付着することによって、白い歯は黄色くなってしまうのです。
歯に付着しているのなら、ブラッシングで綺麗にできると思う人もいるでしょう。しかし歯に付着したヤニは、ステインと呼ばれる物質に変化して、歯に強力にこびりついてしまいます。そのため通常のブラッシングを行うだけでは、ほとんど取れないのです。
ステインになったヤニを綺麗に除去するには、一般的な歯科や審美歯科などでホワイトニングを受けるのが一般的です。しかしホワイトニングは歯科治療ではないため、健康保険が適用されてないことを認識しておく必要があります。通常の歯科治療より遥かに高い出費になってしまうため、何度も受けることが難しい人は少なくないでしょう。
いくらホワイトニングを受けても、喫煙を続けている限り、歯が黄ばんでくるのは避けられません。白くて輝く歯をキープしたいと思うなら、やはり禁煙するのが現実的ではないでしょうか。
