豆乳で美味しくアンチエイジング!
豆乳に期待されている効果のひとつにアンチエイジングがあります。その有効成分の1つが大豆サポニンです。
サポニンには抗酸化作用があり、細胞の老化や動脈硬化を引き起こす原因物質である活性酸素の生成を抑えます。そのため血管を若々しく保つほか、肌の細胞を紫外線や乾燥から守り、シミやしわといったお肌の老化現象を予防する効果が期待できます。
また豆乳に含まれるイソフラボンは、女性ホルモンであるエストロゲンに似た働きをする成分です。エストロゲンは肌の弾力や艶のある髪を保つ効果などがあり、女性の美しさの源といえる大切なホルモンです。しかし、このエストロゲンの分泌量は20代がピークです。30代後半から分泌量は次第に減少していき、閉経前後になると急激に減ってしまいます。ある程度年齢を重ねると肌の衰えなどを感じるようになるのはそのためです。そこで活躍するのがイソフラボンです。イソフラボンは体内に入るとエストロゲンの代わりとして働き、不足するエストロゲンの作用を補います。それによって、エストロゲン不足による見た目の老化をゆるやかなものにすることができるのです。さらにエストロゲンには骨を健康な作用に保つ作用があるので、イソフラボンを摂取することは骨のアンチエイジングという意味でも有効です。
豆乳の栄養でお肌美人に!
豆乳は栄養面でも優秀な食品です。きれいな肌をキープするのに必要な栄養がたくさん含まれています。
1つ目は、たんぱく質です。たんぱく質はコラーゲンの材料でもあり、弾力のある肌を作りたいなら絶対に不足させてはいけない栄養素です。畑の肉といわれる大豆から作られた豆乳にはこのたんぱく質が豊富に含まれています。その量はなんと同じ量の牛乳と比較して約2倍以上です。パスタやサンドイッチ、おにぎりなどランチでよく見られる単品のお手軽メニューでは、どうしてもたんぱく質不足に陥りがちです。そんなときは200mlの紙パック入りの豆乳をプラスしてみるのがおすすめです。
2つ目は各種のビタミンです。ビタミンB群は皮膚や粘膜を健康に保つ作用があり、肌荒れを防いでくれますし、ビタミンEには血行をよくしたり女性ホルモンの分泌を助けたりする働きなどがあります。ビタミンやミネラル類には相互作用があるので、大豆には含まれていないビタミンCやビタミンAと合わせて豆乳を摂取すると、さらに美肌効果がアップしますよ。
3つ目はオリゴ糖です。腸内環境が悪くなると便秘になり、体内に毒素が溜まって肌荒れを引き起こします。腸内環境を美化するのに必要なのは、善玉菌を増やすことです。豆乳にはこの善玉菌のえさになるオリゴ糖が含まれており、腸内環境改善に効果を発揮します。便秘を解消することで、吹き出物などの肌トラブルを防止することができます。
加えて、すでに述べたサポニンやイソフラボンといった機能成分の効果も見逃せません。こうしたさまざまな栄養成分が複合的に働いて、高い美肌効果を生み出しているのですね。
過剰摂取などには要注意!豆乳の正しい飲み方を知ろう!
豆乳にはすばらしい美容効果がありますが、飲みすぎなどには注意が必要です。大豆イソフラボンにはエストロゲンが含まれているため、飲みすぎはホルモンバランスの乱れなど健康を害する危険があります。厚生労働省によるとイソフラボンの上限摂取量は70mg~75mgといわれています。豆乳100gあたりに含まれている平均含有量は24.8mgです。さらに味噌や豆腐など他の大豆製品にもイソフラボンは含まれています。これらを考え合わせると、1日あたりせいぜいコップ半分程度から1杯くらいが適切な量だといえます。
さらに時間帯についてもコツがあります。たとえば整腸作用を期待するなら朝飲むのがオススメです。腸のぜん動運動が盛んになるので、排便を促すことができます。
また、他の食材と組み合わせることで、より効能が高まる場合があります。たんぱく質1つを例にとっても、豆乳を単独で摂取するより、お米のたんぱく質と組み合わせて摂取するほうが吸収は良くなります。その意味では甘酒とミックスするのは理にかなった組み合わせといえます。
過剰摂取など多少の注意点もありますが、豆乳が優れた美容食材であることは間違いありません。デメリットを回避しつつ、最大限にそのメリットを活かしていきたいですね。
※参考文献
・食品成分データベース(http://fooddb.mext.go.jp/)
・食品安全委員会「大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A」(https://www.fsc.go.jp/sonota/daizu_isoflavone.html)