野菜と果物は酵素の宝庫
酵素をうまく摂取するためにまず知っておきたいことが、どんな食べ物が食物酵素を多く含むかです。代表的なものとしては、生野菜と果物があげられます。具体的には、レタスやニンジン、キャベツ、トマト、そしてきゅうりやセロリ、大根などが多くの酵素を含んだ野菜です。
また、ブロッコリーは解毒酵素の働きで発がん防止にも役立つともいわれています。パセリやピーマンにも多くの酵素が含まれています。スーパーなどで野菜を購入する場合は、できるだけ切り刻まれていない野菜を選ぶことをおすすめします。
果物については、バナナやリンゴが代表的なもので、キウイやアボカド、パパイヤなども酵素を豊富に含んでいるといわれています。酵素を摂取するときは、補酵素と呼ばれるビタミンなどといっしょに食べたり飲んだりすると効果的です。
そして、ビタミンを効果的に摂取するにはミネラル不足の状態にならないことが大切とされています。野菜やフルーツは、ビタミンやミネラルも多く含まれていますので、体内に入ってきた酵素を効率よく吸収できる食品だといえます。
野菜や果物をしっかり食べたり飲んだりすることによって、効率的に酵素を摂りいれることができれば、美白効果や病気予防、便秘解消につながります。
発酵食品にも含まれる酵素
酵素を多く含む食材は、野菜やフルーツだけではありません。発酵食品にも豊富に酵素は含まれています。
特に、野菜が手に入りにくい時期や価格が高騰してしまう時期には発酵食品で酵素を摂取するとよいです。発酵食品といっても特別なものではなく、身近な食品がかなりあります。例えば、普段から食べている人も多いと思われる味噌や醤油、納豆、キムチ、そして漬物などが代表的な発酵食品です。外国のものであれば、ピクルスやザワークラウトなども発酵食品の仲間です。
野菜やフルーツと比較した場合の発酵食品の特徴は、日持ちがすることでしょう。野菜やフルーツの場合は新鮮さが失われていくと酵素もなくなっていきます。一方、発酵食品である納豆や味噌などは、長期間保存している間に酵素が失われることはほとんどありません。
また、野菜やフルーツの場合は、そのものを食べるか絞ってジュースにするかなど摂取方法が限られますが、発酵食品の場合は、それ自体を食べるだけでなく調味料として加えたりもできる点がメリットといえます。また、発酵食品が持っている酵素にはさまざまな種類があり、それぞれの効能を知っておくことも役に立つでしょう。
例えば、納豆は大豆を発酵させた発酵食品ですが、含まれている酵素は多様で、タンパク質を分解する効果があるプロテアーゼ、脂肪をグリセリンなどに分解するリパーゼ、繊維質を糖に変換するセルラーゼなどの消化酵素が含まれています。
酵素を効率的に摂取できる食べ方は?
野菜やフルーツ、発酵食品が酵素を多く含んでいるからといって、むやみに食べても効率的に酵素を摂取することはできません。酵素は、一定の温度以上になると働きがなくなってしまう、「つまり熱に弱い」という性質があります。
そのため、野菜やフルーツは生のまま食べるか、絞ってジュースにして飲むのが効果的でしょう。野菜は、煮物にしたり、炒めたりしてもおいしく食べられますが、酵素を効率的に摂るという観点からはおすすめできない食べ方といえます。
ジュースもまとめて作って少しづつ飲んでいくのは効果的とはいえない飲み方です。発酵食品である味噌は、味噌汁などで飲むことが多いでしょうが、熱に弱いという性質上、温かい飲みものに溶かしてしまうと酵素の効果はあまり期待できません。
また、酵素は時間とともに失われていくという性質もあります。例えば、野菜やフルーツはカットして保存する場合もありますが、酵素はカットした断面から少しずつ失われていくことになります。
買い物の時点でカット野菜やカットフルーツを選ばないことも大切ですが、料理の際、細かくカットすることを避けることもポイントです。また、カットしなくても収穫後は徐々に酵素は失われていきますので、できるだけ新鮮な野菜やフルーツを摂取することにも注意するとよいでしょう。
おすすめの食べ方はすりおろしです。すりおろすと、酵素のパワーがアップするといわれています。大根やかぶ、ニンジン、長芋、そしてリンゴなどはすりおろして食べる方法に適していますので、試してみるとよいでしょう。
すりおろしたものは、他の料理とも組み合わせやすいですので、摂取する機会を増やせるはずです。