豊富なビタミン類が肌コンディションを保つ
みかんといえば、ビタミン類がふんだんに含まれた果物だというイメージがあるはず。代表的なものとしては、ビタミンCが挙げられます。このビタミンCには免疫力アップだけでなく、肌の老化を遅らせる効果や、コラーゲンの合成を促進する効果まであります。
同じく豊富に含まれているβカロテンという成分は、身体に吸収することでビタミンAへと変換され、細胞の働きを調整する効果をもたらします。これらビタミンCとβカロテンが相乗効果を引き起こすために、みかんは美容に良いといわれているのです。
その他にも、新陳代謝を助けるビタミンB群や、体内の脂質の酸化を防ぐビタミンEなどが多く含まれており、身体の内側から肌コンディションを守ってくれる果物です。
ビタミン類の他にも、血行を促進するヘスペリジンや、コレステロール値を下げるペクチン、ダイエットや便秘解消にも効果があるクエン酸などの成分が入っており、美容だけでなく全身の健康促進にも活躍してくれます。手軽に食べられるのに万能なみかんは、旬の冬場にはぜひたくさん食べたい果物です。
みかんの効果をアップさせる食べ方
みかんで美肌効果をねらうには、どのようにみかんを食べれば良いのでしょうか。成人が1日に必要なビタミンC量は100mgであり、みかん1個には約35mgのビタミンCが含まれています。
そのため1日にみかんを3個以上食べれば、肌の維持に最低限必要なビタミンC量を摂取することができます。
みかんをそのまま食べる場合、ぜひ実践してほしいのが白い筋や袋も一緒に食べること。白い筋や袋の部分には、ビタミンPや食物繊維、ペクチン、ヘスペリジンなど美容効果のあるビタミンや各種成分が豊富なため、一緒に摂取することでさらなる効果アップが期待できます。
また食べるタイミングとしては、食前がおすすめ。食前にみかんを食べることで、満腹感をもたらし過度な食事量をおさえることができる他、血糖量の急激な上昇もおさえてくれるため、肥満予防としてもおすすめです。もし1日に3個のみかんが大変な場合は、ジャムやジュース、スムージー、ゼリーなどに加工して食べてみると良いでしょう。
なおみかんの選び方としては、ヘタが緑色でみずみずしく、皮のオレンジ色が鮮やかで、表面のツブツブが細かいものを選ぶと、新鮮でビタミン豊富なものを購入できます。手に持ったときにハリがあり、形はやや平べったい方が、おいしいみかんのサインです。
焼きみかんは効果倍増？
美容に良いみかんの食べ方として注目したいのが、焼きみかんです。
作り方は簡単で、まず無農薬以外のみかんは皮ごと熱湯に浸けて洗い、水気をよく拭き取ります。ヘタ側から焼けるようにオーブンやガスコンロに置き、焦げ目がつくまで焼いていき、続いて裏返します。
時間の目安としては、オーブンやガスコンロなら約10分、魚焼きグリルなら約5分ですが、みかんの質により焦げ目のつき方が異なるため、注意して見ていてください。裏返した後は、みかんがふっくらと張り、下側の皮にも焦げ目がついてきた時点で火を止めましょう。
あとは食べるだけですが、焼きたてのみかんは熱いためお箸やフォークで剥き、くれぐれもやけどには気をつけましょう。簡単に作れる焼きみかんですが、なぜ美容効果が倍増するのでしょうか。焼きみかんのメリットとして、まずは糖度が上昇し、ぐんと甘くなっておいしいみかんになることが挙げられます。
このようなおいしさだけでなく、焼くことにより皮の成分が身の方へと浸透し、可食部分の栄養成分がさらに増すというメリットもあります。焼いた皮は柔らかく食べやすくなるため、普段は残す皮部分を食べるというチャレンジもおすすめです。
なおビタミンCは熱に強いため、火を通して効果が失われるという心配もありません。冬場の冷えた身体で焼きみかんを食べれば、芯から温まり、もともとみかんが有する血行促進効果などが増すことも期待できるでしょう。
焼きみかんのアレンジとして、はちみつをかけて食べることもおすすめです。みかんの甘さが一層引き立てられるだけでなく、はちみつの持つ美容効果と共に相乗効果が生まれ、より美肌への近道になります。みかんを食べて肌コンディションを整えるならば、焼きみかんはぜひ試してみたい食べ方といえます。
