免疫を高めたい！ガンにも役立てる治療とは？

注目されている免疫療法って何？

近年の厚生労働省の発表では、「悪性新生物」と呼ばれるものが日本人の死亡原因1位になっています。悪性新生物とは「悪性腫瘍」のことで、つまりガンを指すものです。

3人から4人に1人はガンにかかるとも言われており、年齢にもばらつきが見られます。20代や30代での発症も珍しいことではありません。ガンの治療法は手術、そして放射線や抗がん剤の使用が一般的です。

しかし、体質や治療時期によっても効果は異なります。そこで、いくつかの治療法の研究や試みがある中で、注目されているひとつが「免疫療法」です。

人体は多くの細胞からできていますが、1970年代に発見された「NK細胞（ナチュラルキラー細胞）」はガンを攻撃する性質があり、ガンの初期段階での治癒が可能であることが知られています。

これはガンだけでなくウイルス感染に対しても効果を発揮すると言われています。ガンを発症する人はNK細胞の活性が低下していることが考えられるため、NK細胞を十分に活性化させることで直接ガン細胞を攻撃することが必要だと考えられています。

ガンに対してNK細胞を有効にするために、ガンを発症した患者からNK細胞を採取し、培養したものを再び体内に戻して活性化させ、ガン細胞を死滅させる目的の治療法が免疫療法です。

NK細胞は免疫系細胞のひとつです。多くの医療機関で試みが始まっているNK細胞の培養以外にも、リンパ球などほかの免疫系細胞や組織の活性に注目する免疫療法も増えています。

免疫療法は患者の体への負担が少ないことや副作用の心配がないことも期待されていますが、他の治療が併用しやすいことも注目されています。つまり、ガン治療をしながら他の疾患の治療も可能ということです。

免疫力をつける生活スタイルにしよう

免疫療法で注目されているNK細胞のように、ガンに対して攻撃力のある細胞や免疫システムは、普段の食事や生活習慣でも強化することが可能です。

ガンだけでなく、風邪などの日常かかりやすい病気も免疫力をつけることで予防できます。食事や睡眠など生活習慣を見直して改善し、免疫力をアップしましょう。

免疫力をつけることで気をつけたいのは、バランスの取れた食事と睡眠を十分にとることです。ストレスを溜めないことも大切なことですが、過度な喫煙や飲酒も免疫力を低下させる要因とも言われています。

ただし、お酒の場合は食前や寝る前など適量に摂るなら健康的に飲むこともできます。極端に制限してしまうのもストレスに繋がるので、飲むときには健康に影響しない適量で食前や就寝前に楽しみましょう。

睡眠を十分取ることは免疫力を下げないためにも重要なことです。就寝時間もできるだけ早めにすると翌朝の目覚めもよくなります。寝つきが悪い人は、寝る前に入浴したり白湯など温かいものを飲んだりして体を温めるのも効果的です。軽くストレッチするのもいいですね。

食事は、3食しっかり摂るのが理想的です。朝が苦手で朝食を抜いてしまうという人も多いですが、早めの就寝を心がけ、余裕をもって起床しましょう。起床後は白湯で体を温めると便通や冷え性の人も症状が緩和できます。早く起きることで食欲も出やすくなり、朝食もゆっくり摂れます。

朝はあまり食べられないという人は、野菜をたっぷり入れたスープや果物にヨーグルトなどでも十分です。免疫力をつける食品はいろいろありますが、豆類、ヨーグルト、納豆、キムチ、キノコ類、魚、海藻、野菜、果物などが主に挙げられます。肉類は食べ過ぎない程度に抑え、和食を中心に摂ると効果的に免疫力をアップできます。