乳酸菌が効くってホント?つらい花粉症にさよなら

乳酸菌が効くってホント?つらい花粉症にさよなら

春先になると、鼻がムズムズ、目がシバシバ…。マスクやメガネ、薬が手放せなくて、いつもイライラしたり、集中力が無くなったり。そんな花粉症の症状に悩まされていませんか? 花粉症の完治は難しいと言われているものの、体質から改善していけば症状を軽くすることも可能です。「私は花粉症じゃないから関係ない」と思っている方も油断は禁物。花粉症は、花粉を吸い続ければ誰でもかかる可能性があります。今悩んでいる方も、まだ症状のない方も、改善・予防に努めましょう!

どうして乳酸菌が花粉症によいの?

花粉症とは、植物の花粉がアレルゲンになって起こるアレルギー症状のことを言います。春先のスギ花粉が有名ですが、ヒノキやシラカバなどの樹木、ヨモギやブタクサなどの草木の花粉にアレルゲンを持つ人もいます。

その数は日本人の約25%、4人に1人は何らかの花粉症を発症しているといわれるほどです。

今や国民病ともいえる深刻なものになっていますが、その症状の改善に乳酸菌が効くというのはご存知でしょうか。

実は、不快な症状を引き起こすアレルギーと、体を守る働きである免疫は、しくみとしては同じです。外部から異物(抗原)が侵入した場合、私たちの体内では抗原に対応するための抗体という物質が作られます。免疫では、抗体はウイルスなどの抗原を攻撃し、病気が起こるのを未然に防いでくれているのですが、抗原を排除しようと過剰反応し、不快な症状を引き起こすのがアレルギーなのです。

では、このアレルギー症状を抑えるにはどうしたらいいのでしょうか。それを知るためにまずは、花粉症が起こるしくみを見ていきましょう。まず、体内に花粉(抗原・アレルゲン)が入ると、免疫細胞のT細胞が反応して、抗体を生産するB細胞へ指令を出します。

このとき、B細胞で作られたIgE抗体と呼ばれる抗体は鼻や目などの粘膜にある肥満細胞に付着し、体内に蓄積されます。そして、IgE抗体が一定の量に達したあと、再び花粉に接するとくしゃみや鼻水などのアレルギー症状が起こるのです。

このIgE抗体は誰でも同じように作られるわけではありません。T細胞にはTh1、Th2と呼ばれる2種類の細胞があり、Th2はB細胞へ抗体を作るよう指令を出し、Th1はTh2を抑制してバランスをとる役割を持っています。

つまり、この両者のバランスが崩れてTh2がTh1より強くなると、IgE抗体が作られやすくなってしまうのです。そこで登場するのが乳酸菌。なんと乳酸菌には、このTh2の働きを抑制し、Th1の働きを強める効果があります。これによって、花粉症の引き金となるIgE抗体の生産を抑えることができるのです。

花粉症対策向け乳酸菌の種類

このように花粉症の改善に役立つ乳酸菌ですが、どの乳酸菌でも同じ効果が期待できるわけではありません。特に花粉症へ有効とされている代表的な乳酸菌が次の4種類です。

「L-92」…一定期間花粉症患者がL-92を摂取し続けたところ、Th2細胞の活動が抑えられ、アレルギー症状が軽減したという報告があります。

「KW乳酸菌」…マウスによる実験で、KW乳酸菌を投与し続けたところTh2細胞とTh1細胞のバランスが改善、IgE抗体の濃度が低下したという報告があります。実際に花粉症患者96人に一定期間摂取してもらったところ、症状の改善が見られたそうです。

「フェリカス菌」…花粉症患者20名に室内で大量の花粉を散布したあと、2カ月にわたってフェリカス菌を毎日摂取してもらったところ、アレルギー症状が軽減されたという報告があります。

「ビフィズス菌BB536」…スギ花粉が飛散し始める1カ月前から毎日ビフィズス菌BB536を摂取したところ、自覚症状も数値上も症状が改善されたという実験結果が出ています。

これら、代表的な4種類はヨーグルトなどの乳製品や乳酸菌飲料、サプリメントなどで販売されています。まずは継続して摂取することが大切。自分にあった方法で取り入れてみてくださいね。

整腸作用で免疫力アップ

同じしくみの免疫とアレルギー。免疫力をアップさせたらアレルギーもひどくなってしまのではという心配もありますよね。でも、アレルギー反応が起こるのはイコール免疫機能が優れているというわけではなく、逆に免疫力が弱ってしまっているから。

花粉症をはじめアレルギー症状がある方の細胞を調べると、Th2がTh1より強くなっているなど、免疫力のバランスが崩れていることが多くあります。

例えば、免疫機能が正常である場合、アレルゲン物質などの抗原に対して一時的に抗体の量が増えても、その抗原が排除されると抗体の量も抑制され、ちょうど良いバランスを取り戻します。

しかし、免疫力のバランスが崩れていると、抗原が排除された後も抗体が増え続け、アレルギー反応につながってしまうのです。つまり、花粉症などのアレルギー症状を改善するためには、免疫力をあげて正しいバランスに整えてあげることが重要になります。

免疫力に大きく関わっている器官と言えば、「腸」ですよね。食物からは栄養だけでなく、ウイルスなどの外敵を取り入れてしまう可能性が高いため、腸にはそれらに対抗すべくたくさんの免疫細胞が集まっています。

その量はなんと、全身の免疫細胞の70%。つまり、腸の健康は免疫力アップに直結します。乳酸菌には便通を促して腸内環境を整える、免疫細胞を刺激して活性化させる役割もあるので、まさに免疫力アップにもってこいなのです。

悩みの多い花粉症は、できれば体質から変えて根本治療を目指したいもの。乳酸菌で免疫力をあげて花粉に負けない体を作りましょう!

B/Hマガジン編集部

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