花粉症を重症化させないための予防法って何?

春と言えば、サクラと並んで思い出されるのが花粉。つらい花粉症の症状に悩まされている人も多いのではないでしょうか。「一度なったら、もう治らないから」と諦める前に、重症化させないよう予防に努めましょう。 今はまだ花粉症でない方も、ある日突然発症することもあります。予防は発症前にも有効です。後悔する前に、できることから始めてみませんか?

基本のうがいや手洗いの前に!花粉を家に持ち込まない

花粉症対策の基本は、なるべく花粉に触れないようにすることです。家から帰ったら洗面所に直行してうがい手洗い、外出時はメガネにマスクで完全防備、なんて人も多いのではないでしょうか。

これだけ気をつけても、家の中なのに鼻がムズムズ、目は充血…そのような場合は、知らないうちに花粉を家に持ち込んでしまっているのかもしれません。

家の中に入ってくる花粉の経路として、盲点なのが衣服への付着です。特に静電気の起きやすいウールやフリースなどの素材は、花粉を集めやすい性質があります。1枚のセーターに付着する花粉の量は1時間の換気で入ってくる花粉の6倍以上との報告もあるほどです。

それらの花粉がそのまま室内に入ってしまっては、いくらうがいや手洗いを気をつけても効果はあがりませんよね。玄関に入る前には、手で払ったり粘着ローラーなどを使ったりして、しっかり花粉を落とすようにしましょう。

また、柔軟剤や静電気防止スプレーを使って花粉をつきにくくすることも有効です。

最近ではテレビの天気情報でも、花粉の飛散予報をお知らせしてくれますよね。花粉の多い日は喚起を控える、洗濯物を外に干さないなど、うまく情報を活用すれば室内に持ち込まれる花粉の量はぐっと少なくなりますよ。

花粉の季節が来たら始めたいアレルギー薬

日本人の4人に1人は花粉症と言われる昨今、花粉症に対する薬は内服薬や点鼻・点眼薬など多く市販されています。ただ、これらは服用したからといって花粉症が完治するわけではありません。

そもそも、花粉症は花粉(アレルゲン)に対する過剰な免疫反応によって起こります。私たちの体は異物(花粉)が侵入すると、それに対抗するため抗体と呼ばれる物質を作り出します。

この抗体は通常であれば異物の侵入を防いでくれる頼もしい存在なのですが、増えすぎてしまうとヒスタミンという化学物質を誘発します。このヒスタミンによって鼻水やくしゃみ、目のかゆみといったアレルギー症状が引き起こされてしまうのです。

市販のアレルギー薬は、このヒスタミンに作用する対症療法が主になります。花粉症の完治を目指すなら体質から改善する必要がありますが、アレルギー薬はつらい症状をやわらげてくれるものです。最近主流になっているアレルギー薬が抗ヒスタミン薬です。その中でも、第1世代と第2世代と呼ばれるものがあります。

第1世代は即効性に優れていますが眠気や口内の乾燥などの副作用があり、第2世代は第1世代の副作用が改善され穏やかに効果が持続するのが特徴です。

また第2世代の抗ヒスタミン薬や、ケミカルメディエーター遊離抑制剤と呼ばれるものは、すでに起こっている症状を緩和させるだけでなく予防効果もあります。

症状が出始める前に飲み始めることで、症状の出現を遅らせたり、ピーク時の症状を軽くしたりする効果が期待できます。これらを初めて予防薬として服用する場合には、医師の診察を受けるようにしましょう。

花粉症に効く乳酸菌?免疫のバランスを整える

アレルギー薬が症状に対する対症療法なのに対して、花粉症を根本から改善するためには体質から変えていかなければいけません。花粉症は花粉を吸い続ければ誰でもかかる可能性がある病気ですが、かかりやすい人とかかりにくい人がいることは事実です。

では、両者にはどのような違いがあるのでしょうか。花粉症が過剰な免疫反応の結果、ということはすでに説明しましたよね。花粉症やアレルギー体質の方の免疫細胞を調べてみると、健康な方に比べて抗体を作るよう指示するTh2細胞が、それを抑制するTh1細胞よりも優位になっていることが多く見られます。

つまり、免疫力が弱って両者のバランスが崩れてしまっているために、抗体が必要以上に多く作られすぎてしまい、結果アレルギー反応へとつながってしまっているのです。

そこで、免疫バランスを整えてTh1細胞を活性化させ、抗体の生成を抑制するのに必要なのが腸内環境の改善であり、それを助ける乳酸菌の摂取です。腸内には全身の免疫細胞のうち約70%が集まっていると言われているため、腸内環境の改善は免疫力アップに直結します。乳酸菌は腸内に棲む善玉菌をサポートし、便通を促して腸内をきれいにしながら、腸壁を刺激して免疫効果を高める働きもあるのです。

免疫力があがれば、花粉症はもちろん健康や美容にもうれしい効果を発揮するので、乳酸菌はまさに一石二鳥の栄養素。薬と違い即効性はありませんが、毎日の食事やサプリメントで摂り入れれば、少しずつ体質が改善されてアレルギーが起きにくくなることが期待できます。

B/Hマガジン編集部

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