花粉症にはヨーグルトがおすすめ!その理由は?

1960年代に存在が明らかになったスギ花粉症は、あっという間に日本中に広がり、今や国民病とさえ言われるになりました。 しかも、一度発病すると自然治癒する可能性は極めて低いため、多くの人が花粉症に悩まされています。
そんな中で注目されているのが、花粉症の症状を抑える働きがあると言われるヨーグルトです。そこで、ヨーグルトが花粉症に作用する仕組みや、より効果的なヨーグルトの食べ方などについて説明します。

花粉症にヨーグルトが効くというのはなぜ?

そもそも、花粉症の症状はなぜ起こるのでしょうか。これは人体を病原菌やウィルスから守ってくれる免疫が深くかかわっています。免疫には大きくわけて自然免疫と獲得免疫の2種類があります。


まず、自然免疫は病原菌やウィルスに襲い掛かり、その細胞を食べてしまいます。これは極めて原始的な免疫システムです。一方、獲得免疫は自然免疫では退治しきれなかった病原菌やウィルスの形状を記憶し、抗体を作ってそれらを退治しています。


ところが、スギ花粉に対しては、この獲得免疫が過剰反応を起こしてしまうのです。ちなみに、獲得免疫には細胞性免疫と液性免疫の2種類があります。そのうち、液性免疫が細胞性免疫より優位に立つと花粉に対して必要以上の防衛体制を敷いてしまい、くしゃみや鼻づまりなどといったアレルギー反応が出てしまいます。


それに対して、ヨーグルトの乳酸菌には細胞性免疫を活性化する働きがあり、結果的に細胞免疫と液性免疫のバランスが整えられ、それによってアレルギー反応が治まるというわけです。


なぜ、細胞性免疫と液状免疫のバランスが崩れるのかはよくわかっていませんが、食生活の乱れや体内環境の変化などが関係していると考えられています。

ヨーグルトに即効性はない!

花粉症にヨーグルトが効くのであれば、症状が出始めた時点でヨーグルトを食べればよいと考えるかもしれませんが、答えはノーです。


ヨーグルトは頭痛薬や鼻炎の薬などと異なり、摂取したからといって数分~数時間で効き始めるといったものではありません。確かに、乳酸菌には免疫バランスを整える働きがありますが、効果が現れるには1ヶ月かそれ以上の期間が必要なのです。


しかも、これには個人差があり、効果が実感できるまでに半年以上かかったという人もいます。つまり、花粉症の症状が現れた時にはすでに手遅れなのです。そもそも、ヨーグルトを食べるのは体質改善を行うためであって、対症療法のためではありません。


カルシウムが骨を丈夫にするからといって、小魚を食べればただちに骨折が治るわけではないのと同じ理屈です。したがって、アレルギー体質を改善するためには、症状があるなしに関係なく、コンスタントにヨーグルトを食べ続ける必要があります。


人によって差が大きいため、一概には言えませんが、100g~200g程度のヨーグルトを毎日食べることによって、徐々に花粉症に対する効果が現れ始めると言われています。

花粉症におすすめの乳酸菌は?

ヨーグルトといっても中に含まれている乳酸菌は商品によってさまざまです。しかも、どの乳酸菌が花粉症に効果的であるかは、個人差があります。


ただ、その中でも花粉症に対して特に効果が高いと言われているものがあるので、いくつか紹介をしていきます。まずは『L-92乳酸菌』です。ヒト由来の乳酸菌で牛乳や普通のヨーグルトには含まれていない貴重なものであり、アレルギーに対する効果は群を抜いていると言われています。


しかも、『L-92 乳酸菌』は生きたまま腸まで到達できる数少ない乳酸菌です。『フェカリス菌』は一般的な乳酸菌と比べて体が小さく、球状の形態をしているのが特徴です。そのため、体の隅々まで行き渡り、より広い範囲での効果が期待できます。


また、花粉症に対する有意な効果も実験によって確認されています。さらに、『LG21 乳酸菌』はピロリ菌に効果があるとされる乳酸菌です。同時に、腸内環境を整えることでアレルギーにも良い効果を及ぼすのではないかと言われています。


この他にも、『KW乳酸菌』や『1073R-1乳酸菌』などがあり、前者はアトピーの症状を緩和するのに、後者はインフルエンザ予防に効果的です。


もちろん、花粉症に対しても高い効果が期待できます。花粉症に対する効果が期待できる乳酸菌はまだまだありますが、これらを参考にして、自分の体質にあったヨーグルトを探してみてはいかがでしょうか。

どんな食べ方が効果的?

『私は毎日ヨーグルトを食べているから大丈夫』と思っている人がいるかもしれませんが、市販のヨーグルトを食べている人は注意が必要です。乳酸菌は花粉症に効果があっても、その中に含まれている砂糖はアレルギーを悪化させる働きがあるからです。


もちろん、砂糖を摂取すればただちにアレルギーがひどくなるわけではありませんが、長期的な影響を考えれば無糖のヨーグルトを選んだ方がよいでしょう。


そもそも、糖分の摂りすぎは生活習慣病の原因にもなります。逆に、おすすめなのがレンコンと乳酸菌の組み合わせです。レンコンにはアレルギーを抑制するタンニンと腸内環境を整える食物繊維が豊富に含まれているため、ヨーグルトとの相乗効果が期待できるのです。


一緒に食べるのであれば、レンコンのサラダにヨーグルトドレッシングなどはいかがでしょうか。ただ、ヨーグルトばかり大量に食べるのは難しいという人は、乳酸菌サプリメントで代用するという手もあります。


サプリメントなら手軽に摂取が可能です。しかし、いずれにしても、花粉症の症状は一朝一夕で解消されるのではありません。花粉症改善のためには乳酸菌だけに頼るのではなく、食生活などの生活習慣全般を見直し、根本的な体質改善を図ることが大切です。

B/Hマガジン編集部

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