知ってるようで意外と分かってないかも?酵素の種類と働きについて

健康に関心がある人もそうでない人も、「酵素」という言葉を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。酵素サプリや酵素ドリンクなど、巷にはたくさん酵素の力を利用した商品が売られています。しかし、酵素という言葉を目にする機会は多くても、酵素について詳しい知識がある人は少ないかもしれません。
そこで今回は、酵素の種類や役割などについて詳しく解説していきます。

体内には消化・代謝の2種類の酵素がある

酵素は、細かく分けるといくつもの種類に分けることができますが、私たちの体の中には、大きく分けると種類の違う2つの酵素があります。ひとつ目は消化酵素で、体内に取り入れた食物を消化する際に活躍する酵素です。


消化酵素はさらに、炭水化物・タンパク質・脂質分解酵素に分けることができます。炭水化物酵素はアミラーゼ、タンパク質酵素はプロテアーゼ、脂質酵素はリパーゼが、それぞれを代表する酵素です。消化酵素は、唾液や胃液、腸液、膵液などに主に含まれています。


「よく噛んで食べると消化に良い」という言葉を良く耳にしますが、それは噛む回数が増えるとその分唾液が多く分泌されるようになり、消化が促されるからです。一方の代謝酵素は、私たちの生命活動を支える酵素であり、呼吸や思考、運動、代謝などを司っています。


代謝酵素の働きの幅広さを見てもわかるように、代謝酵素がうまく働かなければ私たちの体調は崩れてしまいます。代謝酵素を正常に機能させることで、健康的な体に一歩近づくことができるのです。

消化酵素を使いすぎると代謝酵素が不足する?

体内にあるふたつの酵素には、密接な関係があります。私たちの体は無限大に酵素を作り出すことはできず、どちらか一方の酵素が多くなれば、片方の酵素が少なくなってしまいます。酵素は、自然とバランスがとれるようなシステムになっているのです。


そのため、消化酵素が多く消費されればされるほど、代謝に回す酵素の割合が減ると考えられており、頭の回転が鈍くなったり動きたくなくなったりと、体に不調が出てくる可能性が高くなります。その反対に、病気などが原因で私たちの体が代謝酵素をより多く使うようになれば消化酵素が必然的に減少してしまい、消化不良や食欲の減退などを招くことになるでしょう。


では、2つの酵素をバランス良く分泌させるためには、いったいどうしたら良いのでしょうか。考えられるひとつの解決策は、脂っこい食事を避けたり暴飲暴食を控えたりすることで、消化酵素の消費量を減らすことです。


早食いをせずによく噛んでから飲み込むことや、温かい食事をとることが効果的です。

体内酵素は加齢とともに減少していく

子供の頃は平気だったことが、大人になると難しくなることはありませんか。スポーツや暗記など、年齢を重ねていくと昔よりもうまくできなくなることはたくさんあります。実は、体内の酵素も加齢とともに減少していくもののひとつで、以前よりも焼肉を食べる機会が減ったり横になって休憩することが増えたりするのは、酵素が減少することの表れということもできるでしょう。


人によって違いはありますが、およそ40代を境として、酵素は大きく減少をはじめます。この時期は更年期障害が出始める時期とも重なるため、体調不良は更年期障害が原因だと考える方もいるかもしれませんが、それだけではなく、体内の酵素が急激に減りはじめることが原因のひとつになっているのかもしれません。


しかし、裏を返せば、加齢による酵素の減少は避けられないものだとしても、減少した分を適切に補えば、50代・60代になっても健康的で若々しい毎日が送れるということになります。では、いったいどうすれば酵素を補給できるのでしょうか。

酵素は食べ物から補える!食物酵素とは?

酵素サプリや酵素ドリンクなどもたくさん売られていますが、まずは食生活から積極的に酵素を補うようにしましょう。私たちの体は消化と代謝の2つの酵素しか生成することはできませんが、外から別の酵素を取り入れることで、ふたつの酵素の消費量を抑えることが可能となるのです。


その酵素の名は「食物酵素」で、生野菜や生魚など新鮮な食物に多く含まれています。食物酵素は熱に弱いため、食材を加熱すると多くの場合壊れてしまうことが多いようです。食物酵素を取り入れたい場合は、「生」であることを意識するようにしましょう。


一方、納豆や味噌などの発酵食品にも、食物酵素が含まれています。食物酵素の主な役割は消化酵素を助けることで、消化酵素が節約された結果、代謝酵素にまわす酵素の分が増えるため、運動や思考などに使用するエネルギーが確保できるという仕組みになっています。


私たちの体内にある消化酵素と代謝酵素は、私たちが健康的に活動していくためになくてはならない存在なので、できるだけ消化酵素を消費しない生活習慣を心がけたり、食物酵素を積極的に摂取したりして、健康を司る代謝に酵素が使用できるようにすることが大切となるのです。

B/Hマガジン編集部

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