ファスティング中は積極的な水分補給が大切
ファスティングは宗教上の断食とは異なり、水分や専用の酵素ドリンクなどで栄養を補給しながら行います。特に水分の補給はファスティングを成功させるうえでとても重要です。ファスティングの主な効果は、胃腸を空っぽにすることで、体内にたまった食品添加物や宿便などをデトックスし、一時的に体をエネルギー不足の状態にして体内の脂肪を燃焼させること。
ただし、老廃物を洗い流すのにはもちろん、脂肪燃焼にも水分が多く必要です。普段は食事からも水分が補給できていますが、ファスティング中は意識して水分を多くとるようにしましょう。ファスティング中の水分補給の目安は1日3リットル~4リットル。そんなに飲んだら、水太りやむくみが心配…という方もいるかもしれません。
しかし水太りやむくみの原因は水分よりもむしろ塩分のとりすぎが原因であることも多いです。体内の塩分濃度が高まると、それを薄めようと飲んだ水分が体に蓄積されやすくなってしまうのです。ファスティング中は食事から塩分をとりすぎる心配もないので、飲んだ水分はきちんと排出されていきます。
むくみやすい体質だから…と水分を減らしては逆効果。積極的に摂取して体の循環を良くしてあげましょう。
炭酸水で空腹感を紛らわせることができる
ファスティング中の水分補給は、純粋な「水」でなくても大丈夫。水ばかりそんなに飲めないという方は、麦茶やウーロン茶、ハーブティーなどのノンカフェインのお茶を選ぶようにしましょう。
逆にファスティング中に口にしない方がいいのは、甘味料やカフェイン、アルコールが入ったもの。特にアルコールは胃腸が空っぽになっているファスティング中に摂取すると内臓に大きな負担をかけるため、「ちょっと1杯だけ」なんていうのも禁物です。
そして、意外とおすすめなのが炭酸水です。カロリーもなく、胃に入って膨らむので、ファスティング中でも満腹感を得られやすくなります。特におすすめの飲み方は酵素ドリンクを炭酸水で割って飲むこと。
酵素ドリンクの甘みと炭酸水のさわやかさが合わさって、どちらもおいしく飲むことができます。このときポイントは、炭酸水を常温にしておくことです。特に夏はキンキンに冷やした炭酸水でスッキリしたくなりますが、冷たい飲み物は胃腸を冷やして働きを弱めてしまうので、なるべく避けるようにしてくださいね。
炭酸水はどれくらい飲んでも大丈夫?
炭酸水が良いのは分かったけど…どれくらい飲んでも大丈夫なの?と疑問に思う方もいるでしょう。ファスティング中の水分補給は1日3~4リットルが目安と述べましたが、基本的にこの範囲であれば飲んでも問題はありません。
ただし、1回に飲む量は少し注意が必要です。炭酸水は胃に入ると膨らんで満腹感を得られる一方、摂取する量が少ないと逆に食欲を増進させてしまうことも。例えば、食前酒でよくスパークリングワインが小さなグラスで出されますよね。
これは炭酸によって胃を刺激し、食欲を増すためなのです。この食欲増進作用と満腹感の境目の目安は、300ミリリットル。これより少ないと食欲増進効果が高くなります。逆に、1度に1.5リットル以上飲むと、「炭酸酩酊」と呼ばれる、酔っぱらったような状態になることがあるので、こちらも注意が必要です。
炭酸水は1度開封すると炭酸が抜けていってしまうので、500ミリリットル入りのペットボトルで朝昼晩6~8回に分けて飲むとちょうどいいですね。
回復期も暴食を防ぐために炭酸水を飲もう
いざファスティングを始めようと専用の酵素ドリンクと炭酸水を用意しても、すぐに始められるわけではありません。ファスティングはさまざまなメリットがある反面、体にいつもと違う負担がかかるのも事実。
例えば1日の断食をするためにはその前後に1日ずつ、3日の断食をするためには前後3日ずつ準備期間と復食期間を設けることが必要です。これは断食の前後の食事を、和食中心で胃腸に負担の少ないものにし、変化をゆるやかにして体への負担を減らすため。油やお肉の多い食生活から一気に食べるのをとめたり、空っぽの胃にいきなりたくさんの食事を詰め込んだりしては胃腸もびっくりしてしまいます。
特に、ファスティングを失敗してしまった人の中には、断食を終えた直後に空腹感とストレスから好きなものを思いっきり食べてしまったという声も多く聞かれます。回復期の暴飲暴食を防ぐためにも、炭酸水は有効。回復期やその後通常の食事に戻したときも、炭酸水を水分補給として利用することで食欲を抑え、体重やスタイルをキープしやすくなります。
この他にも、炭酸水は疲労物質の乳酸を体外に排出してくれたり、血行促進や胃腸のぜん動運動を促して消化を助けてくれたりする働きも。上手にとりいれて、ファスティングによるダイエットや健康、美容効果をさらに高めちゃいましょう!