ファスティングは腸の回復力アップとデトックスに効果が!
そもそも便秘になる理由は、「バランスの悪い食生活」「運動不足」「不規則な生活によるストレス」などと多岐にわたります。便秘の解消というと、一般的には野菜をたくさん食べて、十分な食物繊維を摂取する「食事面の改善」が挙げられます。しかし、腸のぜん動運動は食べ物が体内に入ってから約8時間後と言われている上、現代には大腸の働きを低下させる添加物が多く含まれている食品があふれている傾向にあります。いくら食物繊維をとっているといっても、それだけで改善できないことも考えられます。
そこでおすすめなのがファスティング。ファスティングで便秘が解消できる理由を2つ説明していきます。
1つはデトックスによる腸内環境の改善につながるという点です。現代人の食生活で便秘につながる問題は、野菜不足だけでなく、さまざまな添加物の入った食品を摂取する機会が多いことも挙げられます。コンビニ弁当やレトルト食品、インスタント食品には多くの食品添加物が含まれていますが、特に保存料は腸内の善玉菌を殺してしまうため、大腸の回復力を妨げてしまうのです。そこでファスティングをすることで食事から老廃物がたまるのを防ぎ、腸の回復力をアップさせることが期待できるのです。
2つ目は断食による体内のデトックスが促進されるということ。食べることを休むと、胃の活動が休止し、これまで食べ物の消化・吸収に使われていたエネルギーが減るため、老廃物を排出する方にエネルギーが集中します。そのため、大腸の老廃物が優先的に排出され、便秘が解消されるのです。
中にはファスティングで便秘になる人も?その理由と対策について
このように、ファスティングを行うことは便秘解消に大きな効果が期待できます。しかし中にはファスティング中(もしくはファスティング後)に便秘になってしまった…という人もいます。便秘解消に効果があるはずのファスティングで、どうしてこんなに差が出てしまうのでしょうか。
この差の理由に、普段便秘かどうかや長い期間腸内にとどまっている宿便があるかどうかがポイントとして挙げられます。ファスティング中は食べ物が体内に入らないので、便の元ができません。そのため、普段から特に便秘に悩まされていない人は、「ファスティングしてから便秘になった気がする」と感じる傾向にあるといわれています。また、ファスティング中の水分摂取量が少なかったことも原因に挙げられます。水分が足りないと便が硬くなってしまい排便するのが困難になってしまうのです。そのほかの理由では、ファスティングによる「好転反応」の一種として便秘になるという方も多いのです。
しかしファスティングはデトックスなので、普段から便秘の悩みがあるかどうかに関わらずスムーズに排便があるのがベストといえます。そこで対策として、質のいいオイルをとるのがいいでしょう。
おすすめなのが、「亜麻仁油」。ファスティング中なのに油をとるということに驚く方もいるかもしれません。亜麻仁油は、別名「フラックスオイル」とも呼ばれ、水溶性・不溶性食物繊維がバランスよく含まれているのです。そのほか腸の細胞が新しく生まれ変わるのをサポートする「オメガ3系脂肪酸」が多く含まれているのでうってつけといえます。
人によって違う!ファスティングによる好転反応とは?
最後に、先ほど少し触れた「好転反応」についてです。症状の大小こそありますが、実はファスティングを行うほとんどの方に、好転反応の症状が現れる傾向があります。
好転反応の代表的な症状は、先ほどお話した便秘のほかに、頭痛や肌荒れ、疲労・倦怠感、下痢などが挙げられます。頭痛の原因は、ファスティング中はほとんど何も食べないために低血糖になってしまい、脳の血液量が低下して引き起こされます。そのほか、食事をとれないことによるストレスや、ホルモンバランスの変化で頭痛が起きることもあるといわれています。
頭痛以外の好転反応症状の原因は、体がデトックスのために肌などから老廃物を出そうとしていたり、毒素排出のために消化や代謝に体力を使ったりするために起きるといわれています。
人によっては重い症状が出ることもあるため、好転反応がつらくなってしまう可能性も。急に体調不良になると「体に何か悪いことが起きているのでは?」などと不安に思うことがあるかもしれません。好転反応は体にいいことを行ったときに起きる傾向なので、ファスティングのようにデトックスを行う際にはしっかり把握しておきましょう。
対策としては、体を温めて血行不良を防いだり、水分補給をしっかり行ったりすることが大切。普段のように食べることができないのはつらいかもしれませんが、ファスティングによる体への好影響や好転反応を把握してファスティングを成功させ、便秘解消を目指しましょう。