酵素にはどんな役割があるの？
「酵素」と聞くと、消化酵素を思い浮かべる人は多いでしょう。消化酵素とは、体内に入ってきた食べ物の消化、そして栄養の吸収をサポートしてくれる酵素です。消化吸収された食べ物の排泄まで関わる重要な栄養素ですが、実は酵素には消化酵素のほかに「代謝酵素」と呼ばれるものもあります。これは名前の通り、体内で代謝が行われるときに使われる酵素です。具体的には呼吸をしたり筋肉を動かしたり、あるいは新陳代謝による肌の生まれ変わりなど、人間のあらゆる生命活動をサポートしています。そのため、酵素が足りなくなれば身体に不調をきたすことがあります。
たとえば、消化酵素が不足すれば腸内環境が乱れ、便秘になることもあるでしょう。また、代謝酵素が足りずに新陳代謝が滞れば、肌のターンオーバーがうまくいかなくなり、シミやくすみ、にきびなどができやすくなります。免疫力も低下し、疲れやすくなったり風邪をひきやすくなってしまったりといったリスクもあります。こういった状況を避けるためには、常に十分な量の酵素が必要になりますが、体内で作られる酵素の量には限界があります。
また、加齢や生活習慣によって徐々に減少してしまうものでもあります。そこで助けとなるのが、食べ物からの摂取です。食べ物の中には「食物酵素」が含まれており、積極的に摂ることで体内の酵素不足を補う効果が期待できるのです。
酵素を摂るならフルーツや野菜に注目
食べ物に含まれる酵素は大きく分けて3つあります。タンパク質を分解してくれる「プロテアーゼ」、でんぷんを分解する「アミラーゼ」、そして脂肪を分解する「リパーゼ」です。これらの酵素はさまざまな食べ物に含まれていますが、なかでも手軽に摂取できるのはフルーツでしょう。キウイやリンゴにはプロテアーゼが多く含まれていますし、バナナにはアミラーゼが含まれます。
また、オレンジやグレープフルーツといった柑橘類はリパーゼを多く含有していますので、ダイエット目的の人なら注目すべきといえます。また、野菜にも酵素は多く含まれています。玉ねぎ、大根、山芋、ゴーヤ、アボカド、ほうれん草など、スーパーで手に入る食材に酵素は含まれていますので、毎日の食卓で簡単に取り入れることができるのではないでしょか。加えて、日本人には馴染みの深い発酵食品にも酵素が豊富に含まれます。納豆や味噌、漬物、ヨーグルト、チーズ、あるいは醤油や酢など、こちらも簡単に取り入れやすい食材です。
ポイントは何といっても「生」！
さまざまな食材に含まれる酵素ですが、ただ食べればいいだけのものではありません。効率的に体内へ酵素を入れるには、ちょっとしたコツがあります。それは「生のまま食べる」ということです。酵素の主成分はタンパク質であり、タンパク質は熱にとても弱い性質があります。そのため、加熱調理をするとタンパク質が壊され、酵素も破壊されてしまいその働きが期待できません。野菜やフルーツを食べるときには、加熱調理をせずに生のまま食べるようにしましょう。
おすすめは、野菜やフルーツを使ったジュースやスムージーです。カットしたフルーツ・野菜をジューサーやミキサーに入れて混ぜるだけで、豊富な栄養をそのまま摂取することができます。自分で食材を準備するのが面倒な人は、市販のスムージーセットなどを活用してみてください。
また、食材を「すりおろす」ことも効果的です。すりおろすことで酵素を含む細胞の細胞膜が破れ、酵素が外に出て働きやすくなります。そのまま食べたときと比べ、その効果は2倍にも3倍にもなるといわれています。焼き魚に大根おろしを添えたり、ドレッシングにすりおろし玉ねぎを加えたり、いつもの食卓もちょっとした工夫で酵素パワーアップを目指せます。
美味しく楽しく酵素を摂ろう
このように、食材や食べ方に気をつけることで酵素は積極的に体内へ入れることが可能です。また、酵素を活性化する働きがある酢と一緒に摂取することで、さらなる効果も期待できます。調味料ひとつ加えるだけでOKですから、お手軽な健康・美容法といえます。
しかし、忙しい現代人にとっては、常に食材や調理法に気を配って食事を準備するのが難しいこともあるでしょう。飲み会や接待などで外での食事になってしまうと、栄養に気をつけたいと思っても限界があります。あるいは、生のまま食べるのが良いとわかっていても、毎日のようにサラダやスムージーばかりでは味気ないと感じる人もいるのではないでしょうか。そんな人は、酵素サプリメントの活用がおすすめです。
サプリメントは必要な栄養素を効率的に摂取できるよう作られていますので、いつもの食事にプラスするだけで簡単に酵素を摂ることができます。普段から食事に気をつけつつも、足りない部分はうまくサプリメントを活用して、美しく健やかな食生活を心がけてはいかがでしょうか。
