黒酢ってどうやって作られているの?
黒酢が美容や健康に良いことは何となくわかっていても、何から作られているのか知らない人も多いのではないでしょうか。黒酢ができるまでを知ることで、酢との違いについても理解することができます。味つけや根菜類のあく抜きに便利な米酢は白米から作られますが、黒酢は精米する前の玄米を用いて作るのが特徴です。精米よりも玄米のほうが栄養価も高いので、完成した酢の栄養成分にも大きな違いがあらわれます。
また、米酢は金属容器で発酵させて4カ月ほどで完成しますが、黒酢は壺の中でゆっくりと発酵させるので出来上がるまでに1年以上かかるのが一般的です。中国の伝統酢である香酢も玄米やもち米で作られていますが、発酵や熟成を促すために何度も人の手が加えられます。同じ穀物を発酵させた酢でも、米酢・黒酢・香酢にはそれぞれ違いがあることを知っておきましょう。
黒酢は栄養豊富!酢と黒酢の成分比較
黒酢がダイエットや健康に人気がある理由は、身体の機能維持に欠かせない必須アミノ酸が豊富に含まれているからです。黒酢が茶褐色をしているのは、玄米を使っているからだけではなくアミノ酸と糖分が化学反応を起こしているためであると考えられています。そのため、1年熟成よりも3~5年間熟成させたほうが色も黒くアミノ酸含有量も多くなるのが特徴です。(※1)
穀物酢やリンゴ酢などに含まれるアミノ酸量は40~50mgですが、黒酢には500~1,400mgものアミノ酸が含まれています。(※2)また、米酢・穀物酢・黒酢のなかでマグネシウムやカリウムの含有量がとびぬけて多いのが黒酢です。ミネラルであるマグネシウムやカリウムとアミノ酸を一緒に体内に摂り入れることが、黒酢はダイエットや健康な身体づくりを目指している人にとってメリットが大きいと言えるでしょう。
毎日続けるためには美味しさも大事!
酸っぱいのは苦手という女性も多いのではないでしょうか。酢は酸っぱいというイメージがありますが、黒酢は穀物酢や米酢のようなツンとした香りが弱いので、酢の臭いが苦手な人でも気軽に摂り入れることができます。黒酢独特のまろやかでコクのある味わいは、長期熟成によるものです。飲みやすく加工してある黒酢ドリンクやサプリメントもありますが、料理に使うことでさっぱりとコクのある味つけを楽しむこともできます。
煮込み料理に使うことで、肉や魚を柔らかく仕上げることもできるのでおすすめです。どうしても黒酢の味が苦手という人は、サプリメントを活用することで健康な身体づくりを目指すことができるでしょう。健康に良いとされる黒酢でも、味がネックになっている人もいるようです。自分に合った取り入れ方を探している人は、少量を料理に加えたりサプリメントで栄養を補ったりすると良いでしょう。
黒酢が手に入らないときはほかでも代用できる?
黒酢が手に入らないときやうっかり切らしてしまったときには、なんとかほかの物で代用したいもの。そんなときには、目的に応じてほかの物で対応してみてはいかがでしょうか。
コクのある料理に仕上げたいときには、米酢とウスターソース、もしくはオイスターソースで代用してみましょう。米酢は穀物酢に比べて黒酢に近いまろやかさがあります。さらにコクと色味を足すためにソースを少量加えるのがポイントです。また、黒酢や米酢がなくても香酢があれば同じように深みのある味に仕上がります。
さらに、アミノ酸も豊富なので栄養面でも十分に代用できると言えるでしょう。一方で、黒酢は茶褐色であるため穀物酢や米酢の代用として使うのは難しいかもしれません。栄養補助を目的とする場合は、サプリメントを上手に活用するのもおすすめです。
メリットを活かして効果的な使い方を目指そう!
リーズナブルで料理に使いやすい穀物酢もあれば、栄養価が高く健康や美容にプラスに作用する黒酢や香酢などもあります。米酢・穀物酢・香酢・黒酢など、さまざまな酢があるなかでどれを選ぶべきか迷ったら、目的に合わせて考えることがポイントです。まずはそれぞれのメリットを活かせる効果的な使い方を知っておきましょう。
美肌やダイエット効果を高めるためには、新陳代謝を高めつつ機能を高めるために必要なアミノ酸が豊富な黒酢がおすすめです。食事に取り入れたりサプリメントやドリンクを毎日続けたりすることで、身体のバランスを整えるサポートをしてくれます。疲労回復を目指す場合は、疲労物質となる乳酸を分解してくれるクエン酸を取り入れましょう。クエン酸は穀物酢や米酢にも含まれていますが、酸っぱい香りが苦手な人はリンゴ酢やフルーツ酢を試してみるのも良いでしょう。
一言で「酢」と言っても、原材料や作り方によって味や栄養はもちろんメリットも異なるので、自分に合った酢やサプリメントを探してみることが大切です。