体を劣化させる糖化とは?食生活を見直して糖化を予防しよう

体を劣化させる糖化とは?食生活を見直して糖化を予防しよう

体を劣化させる原因にもなる糖化。体の劣化は実年齢よりも老けた印象を与えてしまうだけでなく、深刻な病気を引き起こす危険性もあります。そこで今回は、糖化が起こるメカニズムや糖化の対策方法を紹介していきます。

そもそも糖化って何?

糖化とはタンパク質が糖と結びつくことで劣化し、AGEs(糖化最終生成物)という褐色で硬い物質を生成する反応のことです。糖化は私たちの身の回りでも見られます。例えば、ホットケーキは卵や牛乳に含まれるタンパク質と砂糖が結びついて糖化反応を起こすことで、こんがりと褐色に焼くことができるのです。

糖化が体内で起こるメカニズムは?

糖質は体を動かすために必要なエネルギー源です。しかし、食事を通して取り過ぎてしまった糖質は、血管や筋肉、髪の毛などを構成しているタンパク質に結びつき、糖化を引き起こしてしまいます。そして、糖化により生じたAGEsが体内に蓄積していくと、体に悪影響が生じてしまうのです。

体へはどんな影響があるのか

人の体の約15%はタンパク質でできているため、糖質は体のいたるところでタンパク質と結合してしまいます。例えば、血管を構成しているタンパク質が糖化すると血管がもろくなり、動脈硬化になりやすくなります。動脈硬化が進行すると心筋梗塞や脳梗塞の危険性も高まるでしょう。

また、赤血球に存在するヘモグロビンというタンパク質も糖化します。糖化したヘモグロビンはヘモグロビンA1Cと言われ、この数値が6.5%以上だと糖尿病が疑われます。糖尿病は対策せずに放置していると合併症を引き起こすこともあり、糖尿病神経障害・糖尿病網膜症・糖尿病腎症は糖尿病の3大合併症です。さらに、アルツハイマー病はアミロイドβというタンパク質が脳内の組織に蓄積し、脳の神経細胞が死滅することで発症すると言われており、そのアミロイドβの沈着を促しているのが糖化ではないかと考えられています。

実際、アルツハイマー病患者の脳には、健常な高齢者の脳と比べて、糖化により生じるAGEsが3倍以上蓄積していたという報告もあります。この他にも、骨が糖化すれば骨粗しょう症、水晶体を構成するタンパク質が糖化すれば白内障など、糖化が体に及ぼす影響はさまざまです。

糖化は肌荒れの原因にもなる

肌のハリは、真皮のコラーゲン線維が互いに橋を架け合うように結合することで保たれています。しかし、糖化によりコラーゲン線維が破壊されたり、AGEsが余分な結合を増やしてしまったりすると肌のハリが失われ、たるみやシワが生じてしまうのです。また、肌のタンパク質が糖化するとシミくすみが生じ、肌の透明感が失われます。このように、糖化は肌へも悪影響を及ぼしますから、なかなか改善しない肌トラブルは糖化が原因かもしれません。

糖質の取り過ぎに注意

糖質はエネルギー源として重要ですが、必要量以上の糖質は糖化の原因になってしまいます。また、一口に糖といってもその種類は様々であり、種類によって体内に吸収されるスピードが異なります。吸収スピードが速い砂糖やブドウ糖は血糖値を急激に上げるため、体内の糖質が多すぎる状態が続き、糖化が起こりやすいです。さらに、市販のお菓子やジュース、ドレッシングなどによく含まれている異性化糖は、ブドウ糖の10倍以上の糖化リスクがあります。

糖化を起こしやすい食生活は?

体内の糖質が多い状態が続くと、糖化が起こりやすくなります。そのため、血糖値が大幅に上がりやすい食事を取ったり、間食でジュースやお菓子を食べ過ぎたりといった食生活は注意が必要です。また、AGEsは体内で糖化が起こることで生じるだけでなく、食品自体にも含まれています。肉や魚に多く含まれており、野菜や果物は少なめです。調理法によってもAGEsの量は異なります。高温での調理が長い焼く・揚げるといった調理法ではAGEsが多くなりやすいです。

GI値が高い食品を避けて糖化対策

糖化対策をするにはGI値が低い食品を選ぶようにし、血糖値を急激に上げないことが大切です。GI値はブドウ糖を基準値100として、血糖値の上昇する割合を数値化したものであり、GI値が低い食品ほど血糖値が上がりにくいことを意味しています。低GI値の食品のほとんどは糖質量が低く、ゆっくりと吸収されます。そのため、腹持ちが良く、ダイエットにも向いていると言えるでしょう。

糖質コントロールも効果的な対策

体を動かすためのエネルギー源にならずに余ってしまった糖質が体を構成するタンパク質と結合することで、糖化が起きてしまいます。そのため、現在の食生活を見直し、糖質コントロールをすることは有効な糖化対策です。「何気なく飲んでしまう市販のジュースを控える」「デザートは適量に抑える」といった工夫だけでも、糖質の摂取量を少なくできるでしょう。

食べる順番にも注意する

食事をする際には野菜を最初に食べることで、野菜に含まれる食物繊維が糖の吸収を抑え、血糖値が急激に上昇するのを防いでくれます。ただし、同じ野菜でも調理したものは生よりも消化・吸収されやすくなり、血糖値の上昇も早くなります。そのため、野菜はできるだけ生で食べるのがおすすめです。

糖化予防のために健康的な食生活を

糖質自体は体に悪いものではありません。ただ、体内の糖質量が多すぎる状態が長く続くほど糖化が起こりやすくなってしまうのです。そのため、糖質を摂り過ぎないようにしたり、血糖値が急上昇しないような食べ方にしたりなど健康的な食生活をすることが、糖化の予防につながります。食生活を見直して、体の内側から綺麗を目指しましょう。

B/Hマガジン編集部

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