病気のサインに要注意!足にむくみが見られたら疑う7つの病気

病気のサインに要注意!足にむくみが見られたら疑う7つの病気

仕事や外出から帰ってきたときや家事で忙しくしていた後、ふと気づくと足がむくんでいたという経験がある人もいるのではないでしょうか。足のむくみは疲れによる一時的なものと思ってしまう人も多く、軽視されがちです。しかし、むくみの症状は病気の兆候かもしれません。そこで、むくむ症状が見られる7つの病気についてご案内します。

もしかしたら病気かも!なかなか治らない慢性的なむくみには要注意

足のむくみには、一時的に症状が出る一過性のむくみと、長期的にむくみが続く慢性的なむくみがあります。一過性のむくみの場合、翌朝になると治っていることがあるなど時間の経過とともに改善することが一般的です。しかし、時間が経っても治ることのない慢性的なむくみの場合には、病気である可能性もあるため注意が必要となります。

足がむくむ症状のある7つの病気

病気が発症した際に、さまざまな症状による兆候が体に出ることがあります。足がむくむ症状が出た場合には、主に7つの病気である可能性があります。むくみが病気のサインであるかの判断材料とするためにも、それぞれの病気の特徴やむくみ以外の症状も知っておくようにしましょう。

ホルモンバランスの崩れが原因!更年期障害に見られるむくみ

「更年期障害」とは、ホルモンバランスの乱れが原因でさまざまな症状が見られる症状です。年齢を重ねるに従い女性の卵巣の働きは衰えていきます。それによって卵巣から分泌される女性ホルモンの1つであるエストロゲンも分泌量が減少してしまうのです。エストロゲンの減少は急激におこります。そして、急にホルモンバランスが崩れるという変化に体が対応しきれず発症するのが更年期障害なのです。更年期障害の原因となるホルモンバランスの崩れは自律神経の乱れを引き起こし、血管の収縮などが正常に行われなくなってしまいます。すると、血液やリンパの流れが悪くなり、むくみの症状が起きてしまうのです。更年期障害になると、むくみの他、倦怠感やイライラなどの精神的な不安定さも見られるようになります。

全身に見られたら要注意!妊娠高血圧症候群のむくみ

妊娠20週から産後12週までの間に高血圧を発症する病気を「妊娠高血圧症候群」といいます。妊娠した女性の20人に1人に発症するといわれている病気です。妊娠32週未満に発症した人の中には重症化するケースも少なくないため要注意です。妊娠高血圧症候群になると高血圧のほか、タンパク尿の症状も見られます。さらに、自覚しやすいむくみも症状の1つとなっているのです。多くの妊娠中の女性がむくみを経験しているほど、妊婦さんにとってむくみは珍しくない症状です。このため、正式には「妊娠高血圧症候群」の診断基準にむくみは入っていません。しかし、全身にむくみの症状が出た場合には重症化することもあるため注意が必要となります。

手術の後遺症でむくむ!リンパ水腫の症状とは

体内に循環されるはずの水分が、血行不良などが原因で溜まってしまうことにより起こる症状がむくみです。この水分が過剰にたまった状態を「水腫(すいしゅ)」といい、特に皮下組織にたまった状態を「浮腫(ふしゅ)」といいます。がんなどの病気を患った際にリンパ節を取り除く手術をしたり、放射線治療を行ったりした影響でリンパの流れが滞ってしまうことがあります。そのリンパの流れの停滞により起こる病気がリンパ水腫あるいはリンパ浮腫であり、主な症状としてむくみが見られるのです。初期の頃であればむくみに気付かないこともありますが、病気が進行していくとむくんだところを指でさわったときに跡が残るようになります。そして、重症化すると皮膚が乾燥して硬くなり、毛深くなったり、関節の曲げ伸ばしが不自由に感じられるようになったりもするのです。

指で押してへこませても元に戻ったら甲状腺機能低下症の可能性も

女性に多く見られる「甲状腺機能低下症」は甲状腺の機能が十分に働かなくなり、甲状腺ホルモンが不足してしまう症状をいいます。甲状腺ホルモンは全身の臓器の働きを活性化させるホルモンです。そのため、十分に生成されないと体の機能がしっかりと機能しなくなり、さまざまな体調トラブルが生じるようになってしまいます。甲状腺機能低下症になった際に現れる症状には倦怠感や眠気、皮膚の乾燥といったものがあります。そして、むくみもよく見られる主な症状の1つです。甲状腺機能低下症のむくみは「粘液水腫」と呼ばれ、指で押してへこませても指をはなせば元に戻るという特徴があります。

呼吸困難になることも!放っておくと危険な急性糸球体腎炎のむくみ

「急性糸球体腎炎(きゅうせいしきゅうたいじんえん)」は腎臓病の1つで、感染症を患うことで糸球体が炎症してしまう病気です。血尿やタンパク尿、高血圧のほか、足や顔などにむくみの症状が見られます。重症になると足や顔以外の全身にひどいむくみが生じるようになり、肺にまでむくみが押し寄せて呼吸困難になるといったケースもあるのです。

むくみが出る腎臓病は1つではない!糸球体異常が原因のネフローゼ症候群

むくみの症状が出る腎臓の病気には「ネフローゼ症候群」もあります。ネフローゼ症候群は老廃物を取り除き血液をろ過する働きを持った糸球体(しきゅうたい)にトラブルが生じることで起きる病気です。糸球体が正常に働かなくなると血液中のたんぱくが過剰にろ過されて低たんぱく血症となり血液中の水分が減ってしまいます。血液の中の水分が減ることを体が察知すると血管の内外の血液の濃度を合わせようと水分が血管の外に染み出され、血管外に水分が溜まり、むくみとなってしまうのです。

むくみ以外にもさまざまな症状の引き金となる「心不全」

全身に血液を送る心臓の働きが何らかの理由により悪くなり、きれいな血液を循環させることができなくなることを「心不全」といいます。(※17)心不全は病気の名前ではなく、心臓が十分に機能しなくなりさまざまな症状を引き起こす状態のことです。血流がスムーズにいかず体に水分が溜まりやすくなって足や手、顔などがむくんでしまうことがあります。心不全になると他にも息切れや消化器異常、体重の増加といった症状も引き起こすのです。

足のむくみを軽視しないで!気になる場合には専門医の受診がおすすめ

病気になるとさまざまな症状が見られるものです。このため、病気であることに早くに気付くためには日頃から自分の体の状態をしっかりと知っておくことが必要となります。いつもとは違うむくみの症状が見られたら、病気であるか疑うようにしましょう。痛みや皮膚のかゆみ、異常なほどのむくみといった、いつもとは違う様子が感じられた場合にはすぐに専門医の診察を受けることが安心です。むくみの症状が出る病気を事前に知っておくことで、早くに病気の兆候を察知し、迅速な対応を取ることができるようになります。

B/Hマガジン編集部

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