全身がゾクゾク!花粉症で起こる悪寒の原因と対策

全身がゾクゾク!花粉症で起こる悪寒の原因と対策

体がゾクゾクする悪寒が起きたら、まず疑うのが風邪ではないでしょうか。ですが、実は花粉症により悪寒を生じる場合もあるため注意が必要です。ここでは、悪寒が起こる理由や花粉症と風邪による悪寒の見分け方、花粉症の悪寒に服用できる薬を紹介します。

そもそも悪寒ってなぜ起こる?

多くの場合、悪寒は体温の急激な上昇によって起こります。寒気を感じると外気温や皮膚温が低下しているのではないかと考えがちですが、悪寒が起こる時は反対に体温が上昇している場合が多いのです。悪寒は発熱の初期に生じることが多く、体がゾクゾクするような病的な寒気を感じます。症状が強くなると悪寒戦慄と呼ばれることもあり、悪寒の後に38℃を超える高熱が出る場合も珍しくありません。

花粉症による悪寒!考えられる原因は?

花粉症で体温が上昇して悪寒が起こるのは、主に3つの原因が考えられます。1つ目は、鼻詰まりにより脳が酸欠状態になっていることです。花粉症により鼻が詰まると、鼻から酸素を取り込む量が減るため、脳が酸欠状態に近づきます。そうすると自律神経のバランスが乱れて体温や血流の調整に異常をきたし、体温の上昇や頭痛を引き起こしてしまうのです。2つ目の原因は、花粉を体内から追い出そうとする体の防御反応により体温が上昇している場合です。体にとって花粉は異物ですから、風邪のウイルスと同様に体から排除するため体温を上げて対抗しようとします。3つ目の原因は、長期間続く花粉症の症状により、体力や免疫力が低下してしまうことです。花粉症は一時的なものとはいえ、人によっては数カ月ほど花粉のシーズンが続くこともあります。すると、花粉症によるさまざまな症状により次第に体力が消耗され、免疫力が弱まってしまうのです。結果、体は低下した免疫力を高めるために体温を上げます。これらの原因により、体温が上がると相対的に外気温が低く感じられるため、ゾクゾクとした悪寒を生じるのです。また、高熱が出た時にブルブルふるえてしまうのは、熱の発散を防ぐために毛穴を塞ぎ、筋肉を震わせて熱を作り出そうとするためです。悪寒やふるえは、どちらも体温を高めて体に侵入した異物を排除しようとする防御反応なのです。

風邪による悪寒と花粉症の悪寒の違い

風邪の初期段階と花粉症による悪寒の違いは、見分けがつきにくいと言われています。ただ、いくつか異なる点はありますので、悪寒を生じたら自分の症状を冷静に把握し、適切な対応を取れるようにしてください。まず、花粉症と風邪の最大の違いは、花粉症には目のかゆみや充血などの症状を伴う点が挙げられます。鼻水や咳などの症状に加えて、目のかゆみや腫れ、目やにの増加、充血といった症状があれば花粉症を疑いましょう。

このほか、花粉症の場合は喉のかゆみ、頻繁なくしゃみを伴うケースがほとんどです。それに対して、風邪の場合は喉の痛みや関節痛、下痢、吐き気といった症状を生じる場合が多いです。また、花粉症が原因で高熱を生じるケースはほぼありませんが、悪寒を生じる風邪の場合は38℃以上の高熱につながる傾向が見られます。

さらに、花粉症の場合はサラサラした透明な鼻水が出るのが特徴的です。風邪の場合も初期段階ではサラサラした透明な鼻水が出ますが、数日後に粘り気のある黄色っぽい鼻水に変わるので、鼻水の状態が変わってきたら風邪による悪寒であると判断できます。

薬は何を飲む?

花粉症による発熱は、風邪による発熱とは原因が異なります。そのため、いきなり解熱鎮痛剤を服用するのではなく、まずアレルギー反応を全般的に抑える薬を服用しましょう。市販されている抗アレルギー薬としては、フェキソフェナジン塩酸塩が代表的です。この成分は脳に作用しにくく、眠気の副作用が出にくいという特徴を持ちます。服用の際は定められた用法用量を守り、服用中に異常を感じたら服用を中止して医師や薬剤師に相談してください。また、フェキソフェナジン塩酸塩を1週間服用しても効果が得られない場合や、もし症状が改善しても2週間以上継続服用する場合も、医師や薬剤師に相談しましょう。

抗アレルギー薬を服用しても発熱が治らなければ、解熱鎮痛剤も使用可能です。ただ、解熱鎮痛剤の中には眠気を引き起こす成分や胃腸を荒らす成分が含まれているものもあります。特に、胃腸や消化器系が荒れると免疫力が低下して余計に花粉症の症状が悪化してしまう場合もありますので、配合成分にはよく注意して解熱鎮痛剤を服用するようにしましょう。胃壁を保護するプロスタグランジンにあまり影響を与えない解熱鎮痛剤であれば空腹時でも服用が可能です。また、抗ヒスタミン成分を含む風邪薬や咳止め薬などは、抗アレルギー薬と併用できないものもあります。すでに抗アレルギー薬を服用している場合は、まず医師や薬剤師に相談してから服用するようにしてください。

風邪なのか花粉症なのか、悪寒の原因をしっかり把握し、適切な対処を取れるようにしましょう。

参考サイト(外部)

アレルギー症状のメカニズムや対処法:アレルギージャーナル

B/Hマガジン編集部

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