炭水化物を抜くだけはNG?正しい糖質制限の方法

いまやダイエットのメインストリームとも言えるのが、糖質制限ダイエットでしょう。 世界的テニスプレーヤーが行っていることで一気に広まったグルテンフリーなど、どういった成分がどう身体に影響するのかなど、学術的に示されたものを取り入れたダイエット方法が盛んに行われています。 多くの人がトライしている糖質制限ダイエットですが、糖質となる炭水化物だけを食べなければいいのでしょうか? ここでは糖質制限ダイエットのしくみや、正しい方法について解説していきます。

「糖質制限ダイエット」のしくみ

糖質制限ダイエットは、その名の示す通り「糖質を制限するダイエット法」ですが、どうして糖質を制限することでダイエットができるのでしょうか。

それには糖質そのものの働きと、膵臓から分泌されるインスリンに関係があります。糖質と聞くと、砂糖など甘い物を想像しますが、実際には炭水化物の一部を指します。

糖質は人間の身体にとって、重要な役目を果たします。糖質から分解され生成されるブドウ糖は、脳にとって唯一のエネルギー源であり、身体にとってもエネルギーの一部としてなくてはならない成分です。

しかし、摂り過ぎると身体に蓄積されるという側面もあるのです。また、食べ物が胃に入ると血糖値が上がり、それを抑えるためにインスリンが分泌されます。

インスリンは血液中のブドウ糖を肝臓に送り、グリコーゲンとして蓄積させる一方、余った場合は中性脂肪に変え、体内に蓄積させる働きもします。

したがって、糖質を摂らなければ脂肪細胞を取り込むインスリンの分泌が減少し、太りにくくなるということになります。そして、糖質を摂取しなければ、身体はエネルギー源を蓄積された脂肪に求めることになり、脂肪が減っていきます。

糖質を制限し脂肪を落としていく、これが糖質制限ダイエットのしくみです。

糖質制限ダイエットの注意点は?

糖質制限ダイエットを行ううえで気を付けなくてはいけないことは、極端に糖質を制限してしまうことです。糖質は、三大栄養素である炭水化物、たんぱく質、脂質のうち、炭水化物から生成されるものです。人

間の活動にとって重要なエネルギー源であると同時に、糖質が極端に不足した場合には身体に大きな影響が表われることを留意すべきです。

糖質が必要以上に不足した場合は、無気力感や倦怠感、眠気などの症状が現れる場合があります。また、糖質から生成されるブドウ糖は、正常な脳の活動には不可欠なエネルギー源です。

極端な糖質制限は、こうした健康的で正常な身体の働きが損なわれる可能性があります。

また、よくありがちなのが糖質だけを制限することに終始し、ほかの栄養素の摂取に関心がいかない場合です。糖質を制限することだけに一生懸命になるのではなく、栄養のバランスをしっかり取ることも注意すべき点でしょう。

糖質制限ダイエットにおすすめの食品

糖質制限ダイエットのメリットの1つとして、制限するものは糖質だけだということが挙げられます。面倒なカロリー計算も必要ないですし、糖質が含まれる食材に気を遣う以外は、食べる量にも制限がありません。

いっぱい食べて痩せられる、という可能性もあるでしょう。そのためには、健康にも気遣った食材選びも重要なポイントとなります。

糖質制限ダイエットの食材選びには、質のよいタンパク質を積極的に摂ることがキーとなります。

糖質制限でエネルギーである脂肪が燃焼されるなか、臓器や筋肉など、身体を構成する主な成分となるタンパク質の供給が重要となっていきます。

タンパク質のなかでも、高タンパクで低糖質なのがチーズや乳製品です。

卵は完全栄養食品と言われるほど栄養価が高い割には糖質が低く、糖質制限ダイエット中には摂取したい食材です。そのほか肉や魚はもちろん、大豆製品や豆類などは豊富なタンパク質のほかビタミンやミネラル、食物繊維も含みます。

また、きのこ類、海藻、糖質の少ない野菜や果物も効果的です。バランスのよい栄養素をしっかり摂ることを心がけましょう。

糖質制限ダイエットを成功させる食べ方

ダイエット中でも、健康のためにまんべんなく栄養素を摂ることが重要なのは言うまでもありません。

しかし、糖質制限ダイエットを成功させるためには、食べ方にもコツがあります。

糖質制限ダイエットだからといって糖質となる炭水化物をすべて排除してしまう必要はありません。糖質制限ダイエットは、糖質の摂取を上手にコントロールすることが重要で、糖質はまったく摂る必要がない、というものではないのです。

初めはご飯やパンなどの炭水化物の量を減らし、その分豆腐などで補い、空腹感をカバーするとよいでしょう。

また、朝と昼はしっかり炭水化物を摂り、夜は炭水化物を摂らないという方法もあります。

朝や昼といった活動時間帯は、血糖値の上昇が早い糖質でも燃焼しやすく、身体に蓄積される可能性も低くなります。夜は活動量が少なく、夜間に炭水化物の摂取量が多くなるとインスリンの分泌量も減ることなく、血糖値が高い状態が続く可能性があります。

こうしたことから、糖質の含まれる食材を摂取する場合は、量や時間帯を考慮することが成功するダイエットに結びつくといえるでしょう。

糖質制限するならその分ほかの栄養を!

糖質制限ダイエットは、摂取する糖質の量を制限するだけで実行できるダイエット法です。食べる量などに制限がないため、女性をはじめ男性にも受け入れられやすく、実際結果を出している人が多くいます。糖質制限ダイエットを行うなかで重要なのが、どういった食材に糖質が含まれているのかを理解すること、どれくらいの糖質を摂取するのかを決めること、そして制限した糖質を補うバランスのよい栄養を摂るということです。

ダイエットが続かないという人でも始めやすいので、まずはご飯やパンをおかわりしない、半分にする、夜は控えるなどと同時に、間食の量を控えることも大切です。

糖質を控えた分だけ、ほかの栄養素をしっかり摂るというポイントを忘れずに、チャレンジしてみましょう。

B/Hマガジン編集部

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