緊急対応!食物アレルギー症状が出たときの対処法!

緊急対応!食物アレルギー症状が出たときの対処法!

食物アレルギーの問題を抱えている人は、世界的に増加傾向にあります。アナフィラキシーショックの症状が重ければ命にかかわることもありますから、充分な注意が必要です。また、食物アレルギーは年齢や性別に関係なく、誰にでも起こる可能性があります。そのため、食物アレルギーに関する理解をしっかりと深めておくのが賢明だといえるでしょう。そこで、ここでは食物アレルギーの対処法や予防法などについて詳しく解説していきます。

軽い食物アレルギーが出たときは?

食物アレルギーはほとんどの場合、原因食物を口にしてから数時間で症状が現れる即時型だとされています。ただ、患者の体質によって症状の重さや現れ方、症状が現れるまでの時間が微妙に異なる点に注意しなければいけません。また、その日の体調によっても症状はさまざまですから、いつどんな重さの食物アレルギーが現れても落ち着いて対応できるように、きちんと準備をしておくことが大事です。

軽度の食物アレルギーが出た際は、まず症状の変化を注意深く観察し、慎重に様子を見ましょう。もしも原因食物を口にした直後なら、食べたものを吐き出します。そのため、小さな子どもが患者の場合、「独りで食事をするときは、食べた内容と時間をメモしておく」という習慣を身につけさせておくことが重要です。食べて30分以上が経過していたり、嘔吐が難しかったりするようなら、無理に行わないようにしましょう。抗ヒスタミン薬、気管拡張薬、ステロイド薬など、医師から処方されている薬があれば必要に応じて服用します。外食や給食で食物アレルギーが出るケースを想定し、外出時・登校時も薬を携帯しておくことが大切です。

そのあと、最低でも1時間くらいは経過を観察して「薬で症状が抑えられた」「症状の進行が見られない」という場合は、後日医療機関で診察を受けるようにしましょう。「薬で症状が抑えられない」「症状の進行が止まらない」というときは、すぐに医療機関を受診する必要があります。

アナフィラキシーショックが出たときの対処法

アナフィラキシーショックとは、食物や薬物、ハチの毒などが原因で起こる急性アレルギー反応の一種です。皮膚の紅潮やじんましん、めまいや呼吸困難などといった症状に加え、重篤なときは命にかかわるような意識障害や意識喪失、血圧の低下などを引き起こす場合もあります。そのため、アナフィラキシーショックの症状が現れたときは、迅速な対応が必須です。

具体的な対処法としては、アドレナリンの筋肉注射が挙げられます。アナフィラキシーショックを起こす疑いのある患者であれば、医師から処方されたアドレナリン自己注射薬を、常時携帯するよう指導されているケースがあります。その場合は、練習用トレーナーで日頃から注射の仕方を学び、いざというときに備えておきましょう。アドレナリン自己注射薬を使えるのは、基本的に患者本人とその家族です。ただし、保育所や幼稚園や学校などで緊急事態に居合わせた職員、または救急救命士が、筋肉注射を行うこともできます。注射後は、すみやかに患者を医療機関に搬送し、適切な処置を受けさせましょう。患者がアドレナリン自己注射薬を携帯していない場合や、筋肉注射の知識を持つ人が周囲にいない場合は、すぐに救急車を呼んで対処します。

食物アレルギーが出ないための予防法

食物アレルギーを出さないための予防法として有効なのは、原因食物を食事から除去し、回避することです。こうした予防法は、除去食と呼ばれます。除去食はアレルギーの予防法として効果的です。しかし、患者本人やその家族、患者が通う学校の関係者などにとって、大きな負担となってしまうことがあります。そのため、除去する原因食物は、必要最小限に抑えるべきという考え方が一般的です。

どの食物を除去するかは、正しいアレルゲン診断に基づいて判断することが重要になります。医師と充分に相談したうえで、適切な除去食を実施するように心がけましょう。また、アレルギーの原因食物を除去することで、患者の摂取する栄養が不足しないよう、栄養士にサポートを依頼しても良いでしょう。食物での栄養補給が困難であれば、サプリを活用するのも1つの選択肢です。ただし、患者が成長することで、アレルギーへの耐性がつくこともあります。除去食の選別については継続的に医師と相談し、定期的に見直していくのが賢明です。

さらに、患者が小さな子どもの場合、周囲の人間が患者の食物アレルギーに関して、正しい知識を共有しておくことが大事です。家族はもちろんのこと、保育所・幼稚園・学校などの関係者が患者のアレルギーについての詳細を把握し、誤食を起こさないよう注意深く見守る必要があります。

無意味な除去食を避け、いろいろなものから栄養摂取

除去食について、さまざまな誤解も見られます。たとえば、卵アレルギーだからといって、鶏卵と魚卵の両方が食べられないとは限りません。鶏の卵と、イクラなどの魚卵に含まれるアレルギー物質は、それぞれに異なります。そのため、仮に鶏卵にアレルギーがあったとしても、魚卵にアレルギーがなければ、魚卵を除去する必要はありません。鶏卵と鶏肉、牛乳と牛肉の場合も同様です。どちらかにアレルギーがあっても、もう片方にアレルギーがなければ、問題なく食べることができます。こういった誤解をなくすことで、無意味な除去食を避けることが可能です。その結果、除去食の数を減らすことができるので、いろいろな食物から栄養摂取できるようになるでしょう。

食物アレルギーは命にかかわる危険性があり、誰にでも起こりうる問題です。そのため、対処法や予防法をしっかりと理解し、正しい知識を深めておく必要があるといえるでしょう。

B/Hマガジン編集部

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