そばアレルギーの症状
そばアレルギーは主に日本人に多く見られるアレルギーです。伝統食として広く親しまれていることが原因と考えられています。そばアレルギーの1番危険な症状は、「アナフィラキシーショック」です。アレルギーは皮膚や粘膜、消化器官などあらゆるところに症状が現れます。例えば、じんましんと喘息が同時に起こるなど、同時に重い症状が2つ以上重なる状態をアナフィラキシーというのです。さらに、血圧が低下したり意識が低下したりする状態が、アナフィラキシーショックと呼ばれる状態になります。適切な処置を施さなければ重い障害が残る可能性があり、最悪の場合は命を落とすこともあるのです。
アナフィラキシーショックには個人差があり、アレルゲンが含まれた食品を大量に食べなければ問題ないという人もいれば、一口食べただけで症状が出るという人もいます。中には、そばをゆでている湯気から粘膜にアレルゲンが付着し、症状が出るという人もいるのです。重度のそばアレルギーの人は、そばに近づくことさえ容易ではありません。
赤ちゃんもそばアレルギーに!?
そばアレルギーは場合によっては命にかかわるものですから、「赤ちゃんにそばを食べさせていいか」は気になるところです。明確な基準はありませんが、消化器官が整ってくる2~3歳ごろから少しずつ与えるのが良いでしょう。それでも、アレルギー反応を起こす可能性があるので、リスクを考えれば食べさせないのが無難です。調理が楽で栄養価も高いので、離乳食としては優秀ですが、そば以外の食品でも栄養価の代替はできます。それでも食べさせる場合には、何かあったときのために平日の午前中など病院が開いているときに食べさせるようにしましょう。休日や夜遅くだと、すぐに対応してもらえない場合があるので、避けたほうが良いです。
また、子どもに親のそばアレルギーが遺伝するのではないか、心配になってしまう人もいることでしょう。結論からいうと、アレルギー症状を引き起こしやすい体質は遺伝する可能性があります。しかし、そばアレルギーそのものが遺伝することはほとんどありません。特定の食品に対するアレルギーは、環境や食事内容など、後天的な要因で決まるようです。
そばアレルギーの対処法
そばアレルギーを引き起こさないためには、まず加工食品に含まれる成分をしっかりと確認することが重要です。そばは、アレルギーを起こす食品として広く認知されているので、そばアレルゲンが含まれている場合は必ず表記されています。うっかりそばアレルゲンを含む食品を口にしないように、成分表示に目を通す癖をつけましょう。
また、そば粉はクッキーなど思いがけない食品に含まれていることがあります。会社や学校には、必ず自分、または子どもがそばアレルギーであることを伝えておきましょう。これにより、意図せずアレルゲンを摂取してしまった場合に、迅速な対応が可能となります。
加えて、子どもがそばアレルギーの場合は、子ども自身にもしっかりと認識させるようにしましょう。小学校に上がる年齢になれば、どうしても親の目の届かない部分が出てきます。子どもの認識が甘いと、アレルゲンが含まれる食べ物を友達からもらったりして食べてしまう場合があり危険です。子ども自身のために、また周囲の人のためにも、しっかりとそばアレルギーについて子どもに話しておきましょう。
そばに含まれる「ルチン」摂取ならばサプリがおすすめ
そばには「ルチン」と呼ばれる、ポリフェノールの一種である栄養素が含まれています。ルチンは、血管の弾力を保ち、血流をスムーズにしたり、血圧を下げたりする作用があります。そのため、ルチンはコレステロールの低下や脳卒中、動脈硬化の予防などの効果が期待できるのです。
また、ルチンに多く含まれるポリフェノールには抗酸化作用があります。この抗酸化作用が、体内で増えすぎた有害な活性酸素を無毒化してくれるありがたい力なのです。抗酸化作用は、年齢を重ねるごとに弱まっていきます。そのため、ルチンは食品から摂取するのが推奨される栄養素です。
そばアレルギーでそばを食べられないという人でも、サプリメントを使えば効率よくルチンを摂取できます。長く健康でいたいという人は、サプリメントの服用を検討してみましょう。
もしかして?と思ったらすぐに対処!
普段から気をつけていても、ふとしたきっかけでアレルギー症状が出てしまうことがあります。もしアナフィラキシーショックを起こしたら、最悪の場合は命にかかわります。自分でも他人でも、そばアレルギーの症状が出たと思ったら、冷静かつ、素早く対処できるようにしておきましょう。
参考サイト(外部)
アレルギー症状のメカニズムや対処法:アレルギージャーナル