ヒノキ・アレルギーは花粉症の1種
ヒノキやスギのアレルギーと聞いて花粉症を思い浮かべる人も多く見られます。花粉症は季節性アレルギー性鼻炎とも呼ばれ、ヒノキ・スギ・ブタクサ・イネなど、原因となる植物は60種類以上あるのが特徴です。また、ハウスダストやダニによる通年性アレルギー性鼻炎と季節性アレルギー性鼻炎の両方に悩まされている人も少なくありません。
花粉症は症状が現れる時期が限定されるのが特徴で、主な症状は鼻水・鼻詰まり・くしゃみ、さらに目や皮膚のかゆみなどです。症状が重い人は、花粉が飛び始める季節になると仕事や外出にも支障をきたすことがあります。ヒノキがアレルゲンであるとわかっているのであれば、触れないようにするのが一番です。しかし、花粉の飛散期間中ずっと室内にいるわけにもいきません。アレルギー症状をできるだけ軽くするためには、自身の体質をよく知って予防・治療を心がけることが大切です。
スギ花粉症の人は要注意!
ヒノキの花粉が飛散する時期は、地域によって多少違いがあります。最も早く飛散が始まるのは関東や関西で、1月下旬から症状が出始める人もいます。ピークは3~5月ですが、体質によっては花粉の飛散が落ち着く6月下旬ごろまで症状に悩まされる人も少なくありません。
ヒノキとスギを比較すると、ヒノキの花粉飛散量はスギよりも圧倒的に少ないのが特徴といえます。そのため、ヒノキ花粉症はスギ花粉にアレルギー反応を起こす人よりも症状が現れにくいと思われがちです。しかし、スギとヒノキは構造がよく似ているため身体が2つの花粉を同じものと判断して反応してしまいます。つまり、スギ花粉症の人はヒノキがアレルゲンでなくても同じアレルギー反応を起こしやすいというわけです。スギ花粉にアレルギー反応が起こる人は、ヒノキの花粉が飛散する時期にも警戒する必要があります。
ヒノキ花粉症の治療法
ヒノキ花粉症の治療は、薬の服用や点鼻・点眼薬の使用によって症状を抑えることがメインです。抗アレルギー薬や抗ヒスタミン薬が処方されるケースが一般的で、皮膚にかゆみや炎症があれば塗り薬が処方されることもあります。抗ヒスタミン剤などの薬は、症状が出始める前に服用を開始したほうが優れた効果を期待できるでしょう。ただし、内服薬は種類によって眠気やだるさが起こるため、車の運転や機械作業などをする人はあらかじめ医師に伝えておくことがポイントです。副作用のリスクを考えて薬の処方をしてもらうこともできるので、ライフスタイルに与える影響を最小限にしつつ花粉症の治療をすることができます。
また、鼻の粘膜をレーザーで除去する手術や、薄い濃度のアレルゲンを注射などで体内に入れて抗体をつけていく減感作療法などもあります。治療方法の選択肢は病院やクリニックによって異なるので、まずは医師に相談することが大切です。
サプリによる体質改善を試してみよう
アレルギー体質の人もこれまでに症状が現れたことがない人も、花粉症に悩まされないために普段から食事や睡眠などの生活習慣を整えておくことが重要です。ヒノキやスギなど特定のアレルゲンがある場合でも、まだ発症していない人もたくさんいるかもしれません。しかし、免疫力が低下しているときやストレスが多い生活をしていると、花粉症デビューをしやすいということを頭に入れておかなければいけません。花粉症のようなアレルギー症状の多くは、身体の過剰な防衛反応によって起こるのです。
食事や睡眠が不規則という人は、サプリメントを上手に利用してみるのも良いでしょう。不足しがちな栄養を補い快眠を心がければ、体質改善を目指すことができます。サプリメントなら仕事などで忙しい人でも、時間をかけずに手軽に続けられるのが魅力です。
気になる人はアレルギー検査を
あるとき突然やってくるのが花粉症の厄介なところです。症状には個人差がありますが、薬の服用や治療をしなければ私生活や仕事に支障をきたす人もいます。「ヒノキ花粉症かどうか」「今後花粉症になるリスクがどの程度あるのか」など知りたい人は、病院でアレルギー検査を受けることがおすすめです。検査は血液中のIgE(タンパク質)の濃度を測る方法が一般的といえます。
体質を知るために役立つアレルギー検査は、花粉症に限った検査なら20分程度で結果がわかります。指先から血液を少量取るだけなので、注射が苦手なお子さんでも安心です。ただし、食物やハウスダストなど複数のアレルゲンに対しても検査を行う場合は、採血が必要で結果がわかるまでに1週間程度かかります。費用は病院にもよりますが、1500~5000円程度で検査が可能です。
参考サイト(外部)
花粉症の主な症状や原因、治療法など:アレルギージャーナル