大人が卵アレルギーに?ある日突然発症することも

大人が卵アレルギーに?ある日突然発症することも

卵アレルギーは3大アレルギーのうちの1つですが、子どもに多い食物アレルギーというイメージを持っている人が少なくありません。しかし、実は卵アレルギーは大人にも増えているのです。子どものころは何の支障もなく食べることができていた卵が、大人になって急に食べられなくなってしまうということが実際にあります。しかし、そんなときも対処方法を知っておけば落ち着いた対応が可能です。ここでは、大人でも油断できない卵アレルギーとその対処法について詳しく解説します。

ある日突然発生する大人のアレルギー

アレルギー患者は年々増え続けており、大人になって突然アレルギーになったという人は珍しくありません。子どものころから特定のアレルギーがなく、アレルゲンとなる物質への配慮も特に必要とせず過ごしてきた人でさえ、急に発症したアレルギーに悩んでいることがあります。アレルギーは、体内に入ってきた特定の物質に対して過剰に反応してしまう免疫異常が原因です。その結果、不快な症状が引き起こされてしまいます。それまで問題なく受け付けていた食べ物でも、ストレスが溜まっていたり免疫力が落ちていたりするときに多く摂取することがあれば、アレルギーを発症する可能性は十分あるでしょう。

それは、卵でも例外ではありません。また、子どものアレルギーは成長するとともに治ったり症状が出にくくなったりすることがありますが、大人になって発症したアレルギーは治りにくい傾向にあります。そのため、アレルギーとうまくつきあっていくことが必要です。

卵アレルギーの症状と対処法

卵アレルギーの症状として最も多いのは皮膚症状です。中でもかゆみ、じんましん、むくみがよく現れます。また、皮膚症状以外では目の充血や鼻水などの粘膜症状、咳やぜい鳴などの呼吸器症状、嘔吐や下痢などの消化器症状が出ることも少なくありません。ひどいものでは呼吸困難やチアノーゼ、意識障害などのショック症状が出るアナフィラキシーショックに陥る可能性もあります。これらの症状は卵を摂取してからおよそ30分~2時間で現れることが多く、そのようなものを「即時型食物アレルギー」といいます。そのほか、「遅発型食物アレルギー」と「遅延型食物アレルギー」もあり、発症は遅延型なら摂取後数時間、遅延型なら数日~数週間です。

卵アレルギーの対処法としては、卵を食べた直後であれば食べた物を吐き出すことが有効です。すでに、医療機関で内服薬や塗り薬をもらっているなら利用しましょう。出た症状がなかなか治まらない場合は、受診するのが賢明です。特に、アナフィラキシーショックになった場合は医療機関での適切な処置が必要なため、救急車を利用するなどして速やかに受診しなければなりません。ショック状態になりやすい人はその場でアドレナリン筋肉注射を施せる「エピペン」を持っていることが多いので、家族などの周囲の人に打ってもらうことになります。

卵アレルギーで注意する食べ物

卵アレルギーの人が注意する食べ物は、その名のとおり卵です。生卵をはじめ、ゆで卵、オムレツ、目玉焼きなど明らかに卵と分かる食べ物は避けるべきというのは考えるまでもありません。鶏卵だけではなく、ウズラの卵、魚卵も避けたほうが良い場合もあります。さらに、卵はいろんな食べ物に含まれており、知らず知らずのうちに食べていることもあるでしょう。卵は料理のつなぎによく使われています。ハンバーグ、ウインナーなどの肉加工品、フライやトンカツなどの揚げ物が代表的で、家庭でも料理することが多いものです。また、パン、麺類、ちくわなどの練り製品、マヨネーズなどの調味料にも使われています。アレルギーが軽度な場合は食べられることもありますが、必ず医師に相談してからにしなければなりません。

そして、より気づきにくいところでは、卵を使用した食品を製造する工場内の同じ機械で作られている物や、食品添加物である卵殻カルシウムが含まれている物にも注意が必要です。また、卵によるアレルギー症状は経口摂取だけが引き金ではありません。人によっては調理時などに肌に触れるだけでも症状が出てしまうことがあることを覚えておく必要があります。

栄養摂取にはサプリがおすすめ

卵アレルギーがあるなら原因物質である卵を除去してしまえば問題が解決するように見えますが、実際はそうではありません。除去することで、今度は卵に含まれる栄養素を摂取できなくなってしまうのです。卵を食べないとタンパク質の不足が懸念されます。卵の除去によるタンパク質不足を補うには、ほかのタンパク質である肉や魚、豆腐を食べるようにするという方法がありますが、手軽なサプリを利用するのもおすすめです。ただし、サプリには卵由来の成分が含まれているものもあるため、必ず成分表示をチェックして選ぶようにしなければなりません。

もしかして?と思ったらアレルギー検査を

卵アレルギーが疑わしいと思ったら、医療機関を受診してアレルギー検査をしてもらうことができます。アレルギー検査は採血だけでできる簡単な検査です。その結果、卵アレルギーであると判断されれば必要な薬を処方してもらえるほか、自分も周囲もしっかりと認識することができます。あいまいなままでいるよりも発作の予防や対処がしやすくなるでしょう。大人の卵アレルギーとうまくつき合っていくには、卵アレルギーは子どもの疾患であるという思い込みは捨てることが第一です。

参考サイト(外部)

アレルギー症状のメカニズムや対処法:アレルギージャーナル

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