鯖を食べたらじんましんが!鯖アレルギーにご注意

鯖を食べたらじんましんが!鯖アレルギーにご注意

鯖を食べた直後に、体がかゆくなる経験をしたことがある人はいるでしょう。数多い魚介類の中でも、鯖アレルギーを発症する人は多い傾向です。そもそも、アレルギーを発症するには、アレルギーの原因物質となるアレルゲンの存在があります。特定の食べ物でアレルギーを発症する人は、何に対して体が反応するのかを知っておくことが必要です。ここでは、鯖アレルギーの症状やアレルギーの原因、鯖アレルギーの対処法、摂取することができるサプリメントなどについてご紹介します。

鯖アレルギーの症状とは

鯖アレルギーの症状としては、皮膚のかゆみやかぶれ、じんましん、吐き気、腹痛、嘔吐、下痢などが見られます。くしゃみや鼻水などの軽い症状だけの場合は、風邪の症状だと勘違いしてしまうこともあるかもしれません。まれに、呼吸困難や血圧低下などの命に関わる症状が出る場合もあるので気をつけましょう。

そもそもなぜ鯖でアレルギーが起きるの?

鯖アレルギーを引き起こす原因としては、主に2つのアレルゲン(原因物質)が考えられます。1つ目は、鯖の筋肉に含まれている「パルプアルブミン」というタンパク質です。パルプアルブミンは他の魚にも含まれているので、鯖アレルギーを持つ人は、鱈や鮭、鮪などでも似たようなアレルギー症状を発症する可能性があります。もう一つのアレルゲンとなる「コラーゲン」もタンパク質になり、こちらも他の魚にも含まれているので注意が必要です。

他には、「アニサキス」と呼ばれる寄生虫が原因となり、アレルギーを発症することもあります。アニサキスは体長2~3cm、幅0.5~1mmくらいの糸状の寄生虫で、鯖や鰯、鮭、イカなどの魚介類に多く寄生することで知られています。特に、魚を生で食べた場合、アニサキスの幼虫が胃の中や腸内に入り込み食中毒に似た症状を引き起こすのです。この場合の症状としては、鯖を食べて数時間以内に吐き気や激しい胃痛、嘔吐などが見られ、さらにひどいと腹膜炎を引き起こす可能性もあります。

アレルギーじゃない場合もある?

一見、鯖アレルギーのような症状が出ても、実はアレルギーではない場合もあります。鯖には、ヒスチジンというアミノ酸が含まれており、このヒスチジンは体内でヒスタミンという物質に変えられます。ヒスタミンを大量に摂取したときに起こるアレルギーのような症状を「アレルギー様食中毒」と呼び、腹痛や吐き気、嘔吐、じんましん、舌や顔のしびれなどの症状が出るのが特徴です。これらの症状は鯖を食べて数分から2時間ほどで発症することが多いのですが、症状が治まるのも早く、1日ほどで皮膚症状が治まり、吐き気や腹痛などもよくなることが多い傾向です。

ただし、まれに呼吸困難や意識障害などのひどい症状が出る場合もあるので、そのような場合はすぐに病院を受診しましょう。ヒスタミンは熱に強い性質があるため、魚を加熱処理してもなくなることがありません。また、時間が経つにつれて、鯖の体内に含まれるヒスタミンの量は増えていくのが特徴です。そのため、アレルギー様食中毒を予防するためには、「内臓処理が施された新鮮な鯖を購入する」「1匹丸ごと新鮮な鯖を購入して、すぐに内臓を取り除く」などの必要があります。

鯖アレルギーの対処法は?

鯖アレルギーがあるとわかっている場合には、鯖を食べないことが一番の対処法です。しかし、今まで鯖を食べても何の問題もなかった人が、突然アレルギーを発症することは十分にありえます。じんましんなどのかゆみに対する応急処置としては、濡らしたガーゼなどで患部を冷やすとかゆみが少し治まる傾向です。とにかく、何らかの異常を感じたらまずは病院を受診しましょう。

どこの科を受診したらいいかわからない場合には、腹痛や嘔吐などの消化器の不調なら内科や消化器科を、じんましんや発疹ができたら皮膚科を目安にするといいでしょう。点滴や飲み薬などの処置で、アレルギー症状をすぐに抑えることができます。特に、呼吸困難や意識障害が出た場合には、一刻も早く処置が必要です。

魚アレルギーでも摂取できるサプリ

鯖や鰯などの青魚に多く含まれるDHAやEPAには、血液をサラサラにし、脳梗塞や心筋梗塞、動脈硬化などを予防する働きがあることで知られています。DHAやEPAはサプリメントにもなっていますが、鯖アレルギーの人は魚由来サプリメントの摂取をためらってしまうかもしれません。実は、鯖アレルギーの原因となるパルブアルブミンは魚の筋肉に含まれる物質ですが、DHAやEPAは筋肉とは関係のない魚の油から抽出されます。そのため、鯖アレルギーの人でも安心してDHAやEPAを摂取することができるのです。

自己判断をせずに病院で診察を受けましょう

鯖アレルギーの症状は、軽いものだと風邪の症状にも似ているため、病院の受診が遅れて症状が悪化するというケースも見られます。鯖を食べた後にちょっとでも異変を感じたら、自己判断をせずにすぐに病院を受診しましょう。大人になってから突然アレルギーを発症することは誰にでも起こりえます。病院で血液検査をすると、何に対してアレルギーがあるのかを特定することができるので、機会があればぜひ行っておきましょう。

参考サイト(外部)

アレルギー症状のメカニズムや対処法:アレルギージャーナル

B/Hマガジン編集部

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