睡眠はなぜ重要？睡眠がもたらす効果とは？
人間は眠っている間に成長ホルモンが分泌されます。とくにゴールデンタイムといわれる22時から2時の間は成長ホルモンの分泌がピークを迎えるので、この時間はできるだけ睡眠を取るように心がけましょう。成長ホルモンは、成長期の子どもにとって必要不可欠な物質ですが、実は大人にとっても健康な身体やメンタル面の安定に欠かせない物質であると考えられています。睡眠を十分にとることで、成長ホルモンがしっかり分泌されて心身ともに健康な状態を保つことができるというわけです。
睡眠時間は長すぎても短すぎても良くありません。寝不足は成長ホルモンの分泌を抑制するだけでなく集中力も低下させます。長すぎれば身体や頭がだるくなるなどの不快症状が現れることもあります。これは、脳が活性化するタイミングがわからなくなることが原因の一つです。就寝や起床時間が決まっている人の場合、脳は活性化のタイミングを記憶しスムーズにスイッチを切り替えることができます。
睡眠不足はあなどれない！健康への悪影響とは？
若いうちは徹夜明けでも仕事やプライベートに支障をきたさないという人も多いものです。しかし、睡眠不足が続けば年齢に関わらず身体への影響が出始めます。例えば、ニキビやクマなど睡眠不足によって肌トラブルが起こったり集中力が長続きしなかったりといった状態が起こり始めます。たかが睡眠不足と思われがちですが、身体は少しずつ疲労や肌トラブルの原因を蓄積していくことを頭に入れておきましょう。
睡眠不足が引き起こす悪影響は、食欲増進による肥満や腸内環境の悪化などが挙げられます。他にも、疲労が取れにくくなったり老化が進行したりとさまざまなデメリットがあるのが特徴です。睡眠不足はマイナスの要素ばかりでプラスになる要素はないといえます。だからこそ、質の良い睡眠をしっかりとって健康な身体を保ちましょう。
睡眠の質を高めるには？
質の良い睡眠を取るためには、寝室の環境を整えて就寝前の生活習慣を見直すことがポイントです。眠りにつくまでに時間がかかる人は、交感神経と副交感神経の切り替えが上手くできていない可能性があります。日中に活動しているときは交感神経が優位になりますが、夜間に睡眠を取っているときは副交感神経が優位になるのが自律神経の仕組みです。副交感神経が優位になっているときは、身体は省エネ状態になり疲労回復や脳を休めることができます。
交感神経から副交感神経への切り替えをスムーズにするためには、就寝前はできるだけ寝室の照明を暗くしてスマートフォンやパソコンのブルーライトを浴びないように心がけましょう。また、仕事や勉強が忙しく睡眠時間が極端に短い場合や職場・家庭などでのストレスが大きい場合は注意が必要です。交感神経優位の状態が続きやすく不眠やうつ病などを引き起こすことも考えられるでしょう。
睡眠をサポートする成分もある？
上質な睡眠を取るためには環境や生活習慣の見直しが効果的ですが、食生活でも睡眠をサポートすることができます。すとんと眠りにつきたい人や目覚めをスッキリさせたい人は、快眠に効果が期待できる成分をリサーチしておきましょう。エビやホタテなどに含まれる「グリシン」は、目覚めを良くして睡眠のリズムを調整するために役立つ成分です。また、リラックス効果を高めて快眠を促す「ギャバ」は、玄米・小魚・チョコレートなどに含まれる成分で、特定保健用食品も数多く販売されています。
さらに、身近な食品から摂取できる成分に「テアニン」があります。緑茶やウーロン茶などに含まれる成分で、玉露のような高級茶葉に多く含まれているのが特徴です。さらに、体内で作られる脳内ホルモンである「メラトニン」は、睡眠のバランスを整えてくれます。この成分の分泌を促すためには、日中に太陽の光を浴びて「セロトニン」をたくさん作っておくことがポイントです。
睡眠の質を高めて快適な毎日を！
睡眠中は疲労回復だけでなく身体の成長に欠かせない成長ホルモンの分泌も盛んになります。ぐっすり眠れていない人や睡眠の質が悪いのではと心当たりがある人は、ライフスタイルを見直してみましょう。成長期の子どもはもちろん大人も睡眠の質によって毎日の体調や肌のコンディションが大きく変わってきます。普段から快眠を目指した食事や生活を心がけるためには、良質な睡眠に必要な成分を知っておくことが大切です。睡眠には健康維持や美容効果を高めるなどさまざまな役割があるので、単に睡眠時間を長くするのではなく、質の良い睡眠を取ることを意識しましょう。
