美肌とはどういう状態のこと?
そもそも、美肌とはどのような状態の肌を指すのでしょう。決められた定義はありませんが、肌トラブルがなく、見た目も触り心地もよい肌を美肌とすると3つの要素が必要です。1つ目は「うるおい」、角質層に水分が保持されていることで見た目はキメが整っています。また、うるおいがあるため、触り心地はやわらかくしっとりしている状態です。ちなみに、理想の肌の水分量は20~30%といわれています。肌のうるおいを保っているのは、皮脂膜・角質細胞間脂質・NMF(天然保湿因子)の3つです。これらのバランスが整えば、外部の刺激からも守られます。
2つ目は「ハリと弾力」があることです。肌内部が正常に働いているため弾力を維持するコラーゲンなどの生成が良好で、シワやたるみがありません。そのため、見た目は若々しい印象を与え、ハリと弾力があることから弾むような触り心地です。そして、3つ目が「血行の良さ」で、血行が良いと、必要な栄養素が肌のすみずみまで行き渡ります。さらに、肌はくすまず、肌色が明るくなり透明感を感じられます。触り心地はごわつかずになめらかです。
美肌になるために必要なケアとは?
美肌になるために必要なのは、正しいスキンケアと生活習慣を意識することです。スキンケアは洗顔と保湿のやり方を見直します。洗顔をするときは、洗顔料をしっかり泡立て、擦らず泡のクッションで汚れを落とすイメージで洗いましょう。すすぎでは、保湿に必要な皮脂まで洗い流してしまわないよう、ぬるめのお湯を使用して洗い残しがないように気をつけます。洗いすぎも逆効果なので、洗顔をするのは1日に2回までです。
保湿は化粧水で肌にうるおいを与え、美容液で水分を保持し、乳液やクリームで水分の蒸発を防ぎます。説明書などに記載されている使用量を守り、丁寧に保湿をすることが大切です。なお、スキンケアアイテムに含まれる美容成分は多種多様で、なかには高い保湿効果が期待できる成分もあります。たとえば、セラミドやプロテオグリカン、ヒアルロン酸、コラーゲンなどです。
また、紫外線対策も忘れてはいけません。紫外線を大量に浴びると日焼けやシミだけでなく乾燥やシワ、たるみまで招いてしまいます。紫外線は1年中降り注いでいるので、紫外線対策はいつでも必須です。それから、質のよい睡眠も心がけます。入眠後の3~4時間は「肌のゴールデンタイム」といわれ、成長ホルモンがたくさん分泌されます。成長ホルモンは肌の疲労を回復したり、肌の新陳代謝を促したりするホルモンです。肌の新陳代謝は「ターンオーバー」とも呼ばれ、肌が生まれ変わることを指します。新陳代謝が乱れると古い角質が肌に残り乾燥やくすみ、シミなどの肌トラブルが現われるのです。
新陳代謝を高めるために必要なことは?
肌の新陳代謝は正常な肌なら約28日周期といわれています。ただし、これは20代の場合で、目安は「年齢×1.5~2」と年齢が上がるにつれて周期は長くなっていきます。また、新陳代謝が乱れる原因は加齢だけではないので注意が必要です。睡眠不足はもちろん、ストレスや喫煙、運動不足など生活習慣が原因になることもあります。そのため、新陳代謝を高めるにはストレス発散や禁煙、適度な運動も大切です。質のよい睡眠をとるためには、就寝前の飲食やカフェイン摂取を控えましょう。就寝の1~2時間くらい前に、40度前後の湯船に入って体をあたためるとスムーズに眠りにつけるといわれています。
新陳代謝をサポートする成分がある?
新陳代謝をサポートしてくれる栄養素は、「たんぱく質」「ビタミンA(βカロテン)」「ビタミンB群」「ビタミンE」です。「たんぱく質」は肌の細胞を作り出す栄養素で、肌の保湿や弾力アップの効果が期待できます。大豆製品や豚肉、乳製品に多く含まれるので積極的に摂取しましょう。「ビタミンA」は、皮膚や粘膜を正常に保つ効果が期待できる栄養素で、たくさん含まれているのはレバーやうなぎ、ニンジンなどです。「ビタミンB群」のなかでも新陳代謝に大きく関わるのはビタミンB2とビタミンB12です。ビタミンB2は緑黄色野菜や干しシイタケに多く、ビタミンB12は牛レバーや卵に多い栄養素です。「ビタミンE」は抗酸化作用があるだけでなく、血行促進や成長ホルモンの分泌を整えます。ナッツ類や緑黄色野菜に多く含まれています。
肌の新陳代謝を高めて美肌になろう!
美肌のためには新陳代謝を高めることが大切です。毎日のスキンケアや紫外線対策のほかに、質のよい睡眠や新陳代謝を高める栄養素の摂取を心がけます。必要な栄養素は、サプリで補給するというのもひとつの手です。今回紹介した内容を参考に、うるおいと弾力、透明感のある美肌になりましょう。