「食事」でアレルギー体質が変わる!?意外と知らない花粉症と食事の深い関係

「食事」でアレルギー体質が変わる!?意外と知らない花粉症と食事の深い関係

鼻水、くしゃみ、目のかゆみ。花粉が飛ぶ時期になると、つらい花粉症に悩まされる人も多くいるでしょう。なるべく症状を悪化させないためには、マスクをしたり、うがいをしたりするのがスタンダードな対策方法です。では、症状が出る前に何か対策はできないのでしょうか。今回は、食事と花粉症の関係と、食事によって得られる効果について解説します。花粉症を防ぐための食事、逆に花粉症になりやすい食事を知り、症状緩和のために役立ててください。

花粉症になりやすい食材・食事

花粉症など、アレルギー症状を引き起こす原因物質のひとつに「ヒスタミン」があります。ヒスタミンは体内の免疫に関わる働きをします。過剰に分泌されると、体外から入ってきたアレルギー物質と反応し、アレルギー症状を引き起こすのです。ヒスタミンを含む食物は実はたくさんあります。適度に摂取する分には問題ありませんが、ヒスタミンを特に多く含む食品には、注意が必要です。たとえば、チョコレート、チーズ、トマト、なす、ほうれん草などです。花粉が飛び始める時期になったら、摂取を控えるようにしたほうが賢明でしょう。

腸内の環境を悪化させる食事にも注意が必要です。たとえば、脂肪分の多い肉類、お菓子などの甘いもの、アルコール、カフェインなどです。これらの食品は、消化しにくかったり、刺激になったりします。これらの食品以外でも、高カロリー・高脂質の食事は免疫機能を弱らせ、花粉症を悪化させる原因になるとされています。

また、花粉症と関連して「口腔アレルギー症候群」があります。特定の果物などを摂取すると、口の中や喉が腫れたり、イガイガしたりするのが特徴です。特定の果物などのアレルゲンと花粉のアレルゲンの構造が似ているため、花粉症の人に多く発症するといわれています。口腔アレルギーが起こる主な果物は、リンゴ、モモ、キウイ、サクランボなどです。

花粉症を防ぐ食材・食事

食事で花粉症を緩和させるには、免疫力を高める食材を摂取することが大事です。腸内には、もともと多くの免疫細胞が存在します。免疫力を高めるためには、腸内環境を整えることがカギです。免疫機能を高めてくれる食品として、発酵食品が挙げられます。主に味噌、納豆、醤油、チーズ、ヨーグルト、キムチなど、親しみのある食材ばかりです。朝食には味噌汁と納豆などを取り入れて、和食のメニューにするのもおすすめです。腸内環境を良くするには、食物繊維が多い食品を摂ることも大事です。海藻や根菜などを摂取することで、排便を促す働きが期待できます。

アジやサバなどの青魚には、EPA(エイコサペンタエン酸)や、DHA(ドコサヘキサエン酸)などの脂肪酸が含まれ、アレルギー症状を緩和する作用があるといわれています。塩焼きや味噌煮にして積極的に摂取しましょう。また、エゴマ油やアマニ油などにはα-リノレン酸が含まれていて、体内でEPAやDHAに変換されます。ただし、酸化しやすい油なので加熱には向きません。料理に直接かけたり、ドレッシングにしたりすることをおすすめします。

食事でアレルギー体質が変わるのはなぜ?

花粉症は、花粉に含まれているアレルゲンが目や鼻の粘膜の免疫系に作用し、それを排除しようとする「免疫反応」によって起こります。原因は遺伝や体質などが挙げられると共に、食生活の変化も一因だと考えられています。昔に比べるとインスタント食品やスナック菓子などを食べる機会が増えたことなどが、腸内の免疫力を弱めているという説もあります。腸には多くの免疫細胞が存在するため、腸の状態が悪いと、免疫システムが正常に働かなくなってしまいます。そこで、食生活を見直すことで腸の働きを正常に戻し、免疫力を高めていく期待が持てるのです。

免疫力が上がると、体外から入ってくる異物(花粉)と戦う力がつき、くしゃみやかゆみを和らげることにつながります。食事で花粉症を完全に治すというのは難しいものの、花粉に強い体質に近づけることができるのです。

カギは「腸内環境」!免疫力UPが花粉症予防のコツ!

食事で花粉症の症状を和らげるには、免疫力を上げて花粉のアレルゲンに対抗できるようにならなければなりません。そのためには、多くの免疫細胞が存在する腸が元気でなくてはならないのです。腸内の免疫細胞を活性化させるために必要なのが乳酸菌やビフィズス菌といった善玉菌です。また、善玉菌のエサとなる食物繊維やオリゴ糖も一緒に取り入れることがポイントです。善玉菌を増やすには、先ほども説明した通り、発酵食品がおすすめです。1日に1度は食物繊維の多いワカメなどが入った味噌汁を飲んだり、オリゴ糖が豊富なバナナとヨーグルトを一緒に食べたりして、発酵食品を上手に取り入れましょう。

もちろん、皮膚や粘膜を強くするためにはタンパク質やビタミンなどの栄養素も必要です。ひとつの食品だけに絞らず、さまざまな食材をバランス良く取り入れることが、免疫力を高めるポイントです。摂取を控えたほうが良い食品を把握したうえで、栄養をしっかり摂ることが、花粉症を予防するコツです。

花粉症情報サイト(外部)

花粉症の主な症状や原因、治療法など:アレルギージャーナル

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