処方薬vs市販薬!花粉症の薬はどちらを選ぶ?

処方薬vs市販薬!花粉症の薬はどちらを選ぶ?

今や日本人の4人に1人が花粉症だともいわれています。春先になると花粉症の薬や対策グッズが店先に並び、テレビCMなどもさかんに放送されるため、一般的に広く知られた病気と言えるのではないでしょうか。花粉症になったとき、薬で症状を緩和したいと思う人は少なくありません。花粉症の薬を手に入れるには「病院で処方してもらう」「薬局やドラッグストアで購入する」という2つの選択肢があります。いくつものメーカーからさまざまな種類が発売されている花粉症の薬は、どのように選べば良いのでしょうか。

花粉症かも?これって病院に行った方が良い?

「熱はないのに鼻水が止まらない」「鼻づまりで苦しい」「目がかゆい」「鼻がむずむずしてくしゃみが出る」といった症状が出てきたときに「花粉症では?」と考える人は多いのではないでしょうか。そのようなときに、病院に行ったほうが良いのかどうか悩む人は少なくありません。

多くの医療機関では「花粉症かも」と感じたときには、自己判断せずに病院を受診することを勧めています。それは、花粉症であるかどうか、花粉症であれば原因は何なのかをきちんと診断するためです。病院では医師による問診に加え、さまざまな検査方法を用いることで、花粉症かどうかを確認できます。さらに、採血による検査でアレルゲン(アレルギー症状を引き起こす原因)を調べられます。検査の結果、花粉だと思っていたのに、ハウスダストやダニといった別の原因によるアレルギー性鼻炎だったということもありえます。

花粉症を引き起こす植物として広く知られているのはスギやヒノキです。しかし、実際にアレルゲンとなるのはそれだけではありません。イネ科・ブタクサ・シラカバなど、多種多様な植物が花粉症の原因となります。採血による検査では、複数のアレルゲンに対するアレルギーを調べることが可能です。

花粉は種類によって飛散する時期が違うため、アレルゲンとなっている植物を知ることで、症状が出始めるのがいつごろなのか見当をつけることが可能になります。さらに、検査ではアレルゲンに対するアレルギー反応の強さも同時に知ることができるため、より適切な治療や投薬が可能になると言えるでしょう。

「本当に花粉症なのか」「花粉症であれば原因は何なのか」を知るためには、病院で診察を受ける必要があります。原因を特定することは、治療の第一歩です。さらに、医師に相談することで、複数ある治療法のなかから最適な治療法や薬を組み合わせてもらうことができます。

つらい季節がやってくる!病院へはいつ行くべき?

「花粉症かな?」と感じたらすみやかに病院で診察を受け、花粉症かどうかを確かめることが大切です。

なるべく症状を軽く抑えたいと考えているのであれば、花粉が飛び始める前に受診すると良いでしょう。花粉症の人には、第2世代抗ヒスタミン薬が広く処方されています。この薬には、症状を引き起こす原因となるヒスタミンを放出させない作用もあるため、花粉を感じたり、症状が現れたりする前から服用すると、より効果的です。このように、症状が出る前から行う治療を「初期療法」といいます。初期療法は、花粉が飛び始める2週間ほど前から開始することが最も効果的とされています。初期療法により、発症を遅らせられたり、シーズン中の症状を和らげたりすることが可能になります。

処方薬と市販薬の違いを教えて!

医薬品には、医師が診断したうえで発行する処方箋に基づいて処方される「医療用医薬品」と、薬局で購入できる「一般用医薬品」「要指導医薬品」とがあります。医療用医薬品には効果の高いものが多いのですが、同時に起こる副作用にも注意が必要です。花粉症では、重傷の場合に使用する経口ステロイド剤などが当てはまります。

また、花粉症に対応した市販薬は多く、スイッチOTC薬が登場したことにより、医療用医薬品と同成分を配合した市販薬も広く販売されるようになりました。スイッチOTC薬とは、それまでは医師の判断でしか使用できなかった医薬品を店で買えるようにしたものです。長年にわたって処方され、安全性が確認された医療用医薬品と同じ成分が含まれているため、高い効果を期待できます。OTCとは「Over The Counter」の略で、カウンター越しに薬剤師や登録販売者によって販売される薬のことです。

こういった市販薬を購入する際は、健康保険が適用されないため、同じ薬を病院で処方してもらう場合と比べて割高になります。しかし、病院に行く時間がない人にとっては有効な治療手段ではないでしょうか。ただし「症状が重い」「市販の薬では改善されない」といった場合は、医療機関を受診して医師に相談する必要があります。

薬は症状や体質にあったものを見極めて

花粉症の薬にはさまざまな種類があり、人によって効き目に違いが出たり、体質に合わなかったりということもあり得ます。まずは花粉症の原因を見極め、症状や体質、ライフスタイルに合わせた治療を行う必要があるでしょう。市販薬で効果を感じられなければ医療機関を受診するなど、積極的に治療に取り組むことで、自分に合った薬が見つかるはずです。医師や薬剤師に相談し、適切な治療法や投薬により、花粉の飛散するシーズン中でもわずらわしい症状をほとんど感じることなく過ごせるでしょう。

花粉症情報サイト(外部)

花粉症の主な症状や原因、治療法など:アレルギージャーナル

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