糖質制限って?メリットとデメリットを知って取り組もう

糖質制限って?メリットとデメリットを知って取り組もう

糖質制限と聞くと、どのようなイメージがあるでしょうか。食事が制限されるため、続けられるか不安だったり、食事のコントロールがむずかしかったりというイメージがあるかもしれません。しかし、意外と簡単に取り組むことができる食事制限法なのです。ただし、正しい方法で行うことが大切です。やり方を間違えると、効果を実感できないばかりか健康に害を及ぼすリスクがあります。この記事では、糖質制限の特徴やメリット、デメリット、正しいやり方などについてご紹介します。

そもそも糖質制限って何?

糖質制限は、糖質量を減らしたり制限したりコントロールしたりする食事法です。三大栄養素は、脂質、タンパク質、炭水化物ですが、この炭水化物のなかに糖質が含まれています。炭水化物は人が消化できない食物繊維と消化吸収できる糖質で構成されており、糖質には、エネルギー源になったり、神経や脳の活動を左右したりといった働きがあるのです。人にとって重要な栄養素ではありますが、過剰摂取してしまうと高血糖になったり、インスリンが過剰分泌されたりして、糖尿病や肥満を引き起こしかねません。そのため、1日に摂取する糖質量をコントロールすることで、糖尿病治療やダイエットを行うのです。

糖質量を制限すると体内に蓄積されていた中性脂肪が分解され、糖の不足分を補おうとしてくれることで脂肪減少が期待できます。さらに、血糖値の上昇が抑えられるため、インスリンの分泌量も抑制されるのです。インスリンとは、血液に存在する糖を脂肪細胞に取り込むよう指示を出すホルモンです。インスリンの分泌量が減ることで脂肪細胞に糖が取り込まれにくくなり、太りにくくなります。

糖質制限ダイエットを成功させるためのポイント

糖質制限ダイエットはやり方を間違えると結果を得ることができません。糖質を過剰摂取するとエネルギー源として使いきれず余った糖質が中性脂肪となり、太ってしまいます。そのため、糖質が多い食事を繰り返しているといくら運動をしても脂肪燃焼することがむずかしくなるのです。しかし、糖質は炭水化物の一部であるため、単に炭水化物を摂取しなければよいというのは間違っています。

糖質の摂取量はゼロを目指す必要はありません。1食あたり20g~30g前後の糖質を摂ることが大事です。人間には1日あたり170gの糖が必要といわれており、そのうち120g~130gは脳で使われ、30gは赤血球のエネルギー源となります。極端に糖質制限を行うと、筋肉を分解してアミノ酸に変換し、筋肉量が減っていく可能性があります。間違った糖質制限は身体に危険を引き起こす可能性があることを知っておきましょう。

糖質は、白米やパンといった炭水化物だけでなく野菜にも含まれています。さつま芋やジャガイモなどの芋類や、とうもろこし、にんじん、ごぼう、れんこんなどの混載や水分の少ない野菜は糖質が高い傾向です。そのため食べ過ぎないよう注意する必要があります。野菜だけでなく、フルーツにも糖質は含まれています。フルーツを食べる場合は吸収されにくい朝を選ぶとよいでしょう。

炭水化物を食べたくなったときは、GI値の低いものを選んでください。玄米や雑穀を白米に混ぜるなど工夫することでダイエット効果を高めることができます。ストレスを溜めないように行うことが大切です。

痩せるだけじゃない!糖質制限ダイエットのメリットとデメリット

糖質制限には、ダイエットや血糖値のコントロールだけでなく、いくつかのメリットやデメリットがあります。

##メリット
糖質制限ダイエットの大きなメリットは、カロリーの計算をする必要がないという点です。糖質量さえ把握してコントロールしておけばよいため、実行しやすいダイエットと言えます。ウイスキーや焼酎などの蒸留酒や辛口のワイン、低糖質のアルコール類であれば、少量の飲酒も可能です。さらに、魚や肉、大豆製品、卵などのタンパク質も、カロリーを気にして我慢する必要がありません。
炭水化物を摂取すると、食後に眠気に襲われたという経験はないでしょうか。糖質制限を行うと、眠たくなりにくくなるというメリットがあります。パンやご飯、麺類といった炭水化物は胃の中に数時間留まる性質があり、消化に悪い食べ物です。一方、魚や肉は数分~数十分で胃の中からなくなってしまう消化のよい食べ物なのです。糖質制限によって消化器にかかる負担が減ることで眠たくなりにくくなります。さらに、糖質を摂取すると血糖値が上がり、インスリンが追加で分泌されて血糖値を下げようとします。するとその反動で低血糖になってしまうことがあるのです。その結果、眠気を引き起こすことがあります。

##デメリット
デメリットは、脳にとって必要不可欠な栄養素である糖質をカットすることで、無気力や眠気、倦怠感といった症状が現れることもあります。そのため正しい知識をもって正しい方法で行うことが重要です。

医師が推奨する糖質制限のやり方

糖質制限はさまざまな方法あり、そのなかから自分に合った方法を選ぶことでストレスなく取り組むことができます。ここでは、医師が推奨する認知症予防効果も期待できる糖質制限について紹介します。

##普段の半分を糖質制限
日本人の糖質摂取量は、一日平均270g程度です。そこで、その半分である135gまでを糖質制限するようにします。ご飯一杯で、糖質は約55gなので、一日一食程度のご飯を減らすだけで、糖質制限の効果を期待できるのです。炭水化物には、健康によいものと悪いものがあり、白米や小麦粉などの炭水化物は、精製されているため、健康に悪いとされています。これは、精製された炭水化物は、血糖値を上げる働きがあるため、摂取することで心筋梗塞や脳卒中など動脈硬化によって病気が生じるリスクが高まるためです。
一方、精製されていない炭水化物には、食物繊維や栄養素が豊富に含まれており、動脈硬化や肥満のリスクを下げる傾向があります。そのため、白米に玄米を半分ほど混ぜるなどの方法でも、糖質制限の効果を得られます。また、炭水化物の量を減らすのがむずかしいという場合には、こんにゃく米やこんにゃく麺、低糖質パン、豆腐麺など、低糖質な食品を利用するのもひとつの方法です。

##タンパク質と脂質をたっぷりと
日本人の摂取カロリーは、半分以上を糖質が占めています。そのため、糖質制限をすると摂取カロリーも大きく減少してしまうのです。そこで、脂質とタンパク質をたっぷり摂取することで、カロリーを減らしすぎないようにする必要があります。肉や魚、大豆などをバランスよく食べるように意識しましょう。タンパク質をしっかり摂ることは認知症の予防にもつながります。極端に糖質を制限するのではなく、タンパク質を意識して摂取するというように、糖質制限に対しての意識を変えるとよいでしょう。

##食物繊維も忘れずに
糖質制限をすると便通が悪くなることがあります。米などの炭水化物には糖質も多いですが食物繊維も豊富です。そのため、糖質制限によって食物繊維が不足しがちになるのです。そこで、きのこや海藻類、緑黄色野菜など、食物繊維が豊富な食品を意識して食べるようにしてください。

糖質制限中におすすめの食べ物と避けたい食べ物

糖質制限中でも、体を構成しているタンパク質は積極的に摂取する必要があります。肉や魚、チーズや乳製品など、高タンパクで低糖質な食品を摂りましょう。大豆製品や豆類は植物性タンパク質であり、ミネラルやビタミン、食物繊維も豊富に含まれているためおすすめです。

きのこ類は、食べ応えがあり、うま味もあるのに糖質はほぼ含まれていません。海藻やこんにゃくにも食物繊維がたっぷり含まれており、血糖値の上昇を穏やかにする働きがあるため糖質制限中の食事に向いています。

肉類は基本的に糖質が少なくタンパク質が豊富です。ただし、牛肉は赤みが多いとやや糖質量が増えてしまいます。また、脂身が多く赤みが少ない肉よりも、脂身が少なくて赤みが多い肉のほうが、100gあたり0.1gほど糖質量が増えてしまいます。特に、豚肉と鶏肉は糖質量が少ない食材です。

反対に、糖質の多い食品はすべて避けましょう。白ご飯には茶わん1杯あたりで55.2gもの糖質が含まれています。おかゆだと茶わん1杯あたり17.2gです。小麦類も糖質量が多く、食パンは1枚あたり26.8g、うどんは1玉52.0g、パスタは1人前で55.6gとなっています。また、ぶどうやりんご、バナナなど甘いくだものや、甘味料や揚げ物なども避けるようにしましょう。

糖質制限でもおいしく食べたい!おすすめのメニュー

糖質制限をしても毎日の食事は工夫次第でおいしく食べられます。ここでは、おすすめのメニューを紹介します。

##カプレーゼ
トマトは3.7g、モッツアレラチーズは4.2gです。ハードな糖質制限をしていなければ、十分許容範囲です。

##豆腐の卵とじ
簡単に作ることができ、糖質も低く身体の内側から温まる一品です。味付けには、糖質ゼロの甘味料や糖質ゼロのめんつゆなどを使うとよいでしょう。

##魚のホイル焼き
好きな野菜やきのこと魚をアルミホイルに乗せ、アルミホイルの両端を閉じてオーブントースターで焼きます。野菜を選ぶ際には、糖質の高い根菜、とうもろこしなどは避けるようにしましょう。魚はタラや鮭などアレンジすることができるため、飽きずに楽しむことができます。

##野菜の肉巻き
味付けには、糖質ゼロの甘味料を使用することで、糖質を軽減することが可能です。いんげん、えのき、オクラなどさまざまな野菜を試し、お気に入りを探すのも楽しいかもしれません。豆腐やこんにゃくを巻いてみてもよいでしょう。

##おからパウダーを使った料理
小麦粉のかわりにおからパウダーを使ったお好み焼きやハンバーグなど、おからパウダーはあらゆる料理に利用することができます。腹持ちもよく低糖質なので、糖質制限中にぴったりです。

無理なく楽しみながら糖質制限ダイエットをしよう!

糖質制限は、無理なく楽しむことが大切です。糖質制限のせいで毎回の食事が苦痛になってしまうとストレスが続き、なかなか継続することができません。我慢してしまうとその反動で大量に糖質を摂ってしまい、リバウンドを繰り返すことにもなりかねないのです。1kg落ちたらチョコレートを食べようなど、目標を作りながら糖質制限ダイエットを楽しみましょう。

B/Hマガジン編集部

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