冷え性の人は知っておきたい!効果が期待できる対策とは

冷え性の人は知っておきたい!効果が期待できる対策とは

冷え性は女性によく見られる症状です。冷えだけでなく、むくみや肩こり、生理不順など、さまざまな不調が同時に現れる人もいます。また、体全体が冷える人もいれば、指先や足先などの末端が冷える人もいるなど、症状は人それぞれです。しかも、寒い季節に限らず、夏場でも冷房の効いた室内にいると冷え性はどんどん悪化してしまいます。しかし、冷え性は生活習慣の見直しやセルフケアによって改善が期待できるものです。そこで、冷え性の原因や、日常生活の中で実践できる冷え性対策を紹介します。

冷え性の原因は血管の老化

冷え性の原因は運動不足やストレスなど、さまざまな要因が考えられます。血管の老化も、冷え性の原因の1つです。加齢により血管が衰えると、血流が滞り老廃物が溜まりやすくなります。すると、細胞に十分な栄養や酸素が行き届かず、正常に働かなくなってしまうのです。さらに、血管が衰え続けると、やがて血管が消えてしまいます。このような現象を血管のゴースト化と呼び、冷え性や乾燥肌など、さまざまな不調を引き起こすのです。なお、血管の老化やゴースト化は、必ずしも加齢によって進行するとは限りません。たとえ若くても、偏った食生活や睡眠不足など、生活習慣が乱れると血管が老化しやすくなります。

自分の血管が老化しているか知りたい人は、目や舌、爪など毛細血管が集中している部分を見てみましょう。目が充血していたり、舌の裏側が褐色や紫がかった色をしている人は、血流が滞っている証拠です。さらに、爪が薄く欠けやすかったり、表面がデコボコしていたりする人も、毛細血管が衰えている可能性が高いでしょう。そのほかにも、髪が薄くなる、白髪やフケが増える、耳たぶにシワができるなど、あらゆる部分に影響が現れます。毛細血管の老化を防止し、冷え性を改善するには、まず生活習慣を見直すところから始めましょう。

食べ物で冷え性を対策

冷え性を改善するうえで重要なのが、毎日の食事です。体を温める食べ物や飲み物を積極的に摂取することで、冷え性の改善が期待できます。特に、夏場はつい冷たい食べ物や飲み物を摂取してしまうので注意が必要です。体が冷えている自覚がないまま冷たい物ばかり摂り続けていると、血行が悪くなってしまいます。さらに、体が冷えると汗をかきにくくなるため、水分の代謝が悪くなってしまうのです。その結果、余分な水分や老廃物、毒素が溜まりやすくなり、冷え性が悪化します。人によっては、体の冷えだけでなくむくみや頭痛、めまい、肩こりなど、さまざまな不調を引き起こす可能性があるので注意しましょう。

自分の体温以上のものを摂取する

冷たいものを摂りすぎないようにするのは、冷え性対策の第一歩です。しかし、どれくらいの温度のものなら摂ってもいいのか、わからないこともあるかもしれません。1つの基準として、体温よりも温度の低い食べ物や飲み物を摂るのは控えましょう。たとえば、冷えたペットボトル飲料はそのまま飲むのではなく、一旦コップに入れて室温になじませるだけでも、冷え性対策になるのです。

例外として、朝に冷たい水を飲むことは、冷え性の改善につながります。胃の中に冷たい水が入ると、体が体温が下がったと認識し、体温を上げるためのスイッチが入ります。ただし、この方法は急激に血圧が上がる可能性があるため、血圧に問題がある人は気を付けましょう。特に、冬は部屋をある程度暖めてから水を飲んだほうが安全です。また、水はコップ1杯を目安に飲みましょう。飲みすぎると、かえって体を冷やしてしまうおそれがあります。

ダイエットによる栄養の偏りを無くす

無理なダイエットも、冷え性を悪化させる原因の1つです。運動をしないで食事制限だけで痩せようとすると、筋肉量が減少します。すると、体温を上げるために必要な筋肉まで失われてしまうのです。また、食事の量が足りていないと、十分な熱を作り出せず、体温が低下しやすくなります。栄養不足による冷えは、靴下を履いたりカイロを使ったりしても、なかなか改善しません。まずは栄養バランスの良い食事を十分に摂ることを心がけましょう。体温が上がれば代謝も向上し、食べても太りにくい体質になります。

特に、積極的に摂りたいのがタンパク質とビタミンC、E、B1、B2です。タンパク質を体の中に取り入れると、脱アミノ反応や尿素を生成する過程で熱が生まれます。つまり、体を動かさなくても、タンパク質の摂取量を増やせば熱が発生しやすくなるのです。ビタミンCには鉄分の吸収を促進するなど、毛細血管の機能を助ける働きがあります。さらに、ビタミンEには血行を促進する作用があり、冷え性や肩こりの改善が期待できる栄養素です。

ビタミンB1とB2は、栄養素をエネルギーに変換する際に必要になります。この2つの栄養素が不足すると、冷え性を引き起こすだけでなく、太りやすい体質になってしまうので気を付けましょう。これらの栄養素に加えて、パントテン酸を摂取すると、ダイエット中のストレス対策につながります。パントテン酸は副腎皮質ホルモンの生成に関わる栄養素です。副腎皮質ホルモンはストレスがかかったときに分泌され、ストレスが原因で起こるあらゆる不調に対抗します。自律神経の乱れを抑制する作用もあるため、冷え性の予防に効果的です。

体を温める!陽性食品を取り入れる

冷え性を改善するには、体を温める食べ物を積極的に取り入れましょう。ただし、体を温める食べ物といっても、物理的に熱い食べ物というわけではありません。体を温めるという陽性食品と、体を冷やすという陰性食品の2つを見分けるには、いくつかのポイントがあります。まず、食材が育つ環境に注目しましょう。寒い地域では、体に熱を蓄える必要があることから、体を温める食材が育ちます。一方、暑い地域では体内に熱がこもらないよう、体を冷やす食材が採れやすいのです。

地面の上で育つか、下で育つかも大事なポイントです。地中で育つ食材は体を温め、地上で育つ食材は体を冷やす性質があります。たとえば、根菜類が冬の間に地中で育つのは、それを食べる人間や動物が体を温める必要があるためです。スイカやキュウリ、トマトなど、夏に地上で育つ食材は、体を冷やしてくれます。発酵食品も、ほとんどが陽性食品です。発酵食品には代謝を活性化する酵素が含まれており、体を温める作用が期待できます。代表的なのはしょうゆや味噌、納豆、漬物、ヨーグルトやチーズなどです。日本酒や紹興酒も、醸造の過程で発酵させるため、体を温めてくれます。

色や形、成分、味でも、ある程度陽性食品を見極めることは可能です。オレンジや黄色など暖色系の食べ物は体を温め、白や緑など寒色系の食べ物は体を冷やします。形でいえば、丸くて小さいものは陽性食品が多く、大きく細長いものは陰性食品が多いです。成分を見るときは、水分やナトリウム、カリウムの量に注目しましょう。水分が少なくナトリウムを含む食べ物は、体を温める性質があります。一方、水分が少なくカリウムを含むものは、体を冷やす食べ物です。

これらの条件を踏まえると、茶色くて丸く、水分量の少ないジャガイモは陽性食品で、紫色で細長くて水分の多いナスは陰性食品と、ある程度見分けがつくようになります。ただし、暖色系で丸いけれど体を冷やすトマトのように例外もあるので気を付けましょう。ちなみに、調理の段階である程度、陽性食品に近付けることも可能です。塩や醤油で味を付けた塩辛い料理は体を温め、酢などの酸っぱい調味料や化学調味料を使った料理は体を冷やします。

冷え性対策は運動も大切

食事のバランスを見直したら、運動する習慣も身につけましょう。筋肉をつけることで基礎代謝量が増え、冷え性改善とダイエットを同時に叶えることができます。筋肉を効率よくつけるには、下半身を鍛えることが重要です。全身の筋肉のうち、約70%は下半身に集中しています。お尻や太もも、ふくらはぎを意識しながら筋トレに励みましょう。ただし、トレーニング用の器具を買ったり、ジムに通ったりする必要はありません。入浴前や寝る前にスクワットをする、つま先立ちで家事をするなど、日常的にできる運動だけでも十分な効果が期待できます。

湯船につかりながらストレッチ

入浴はシャワーで済ませず、できるだけ湯船に浸かるのも、冷え性を改善するコツです。湯船に浸かることで下半身に水圧かかかり、血行促進やむくみの改善につながります。まずは入浴前に軽くストレッチをして、血行を促しておきましょう。浴槽にはみぞおちが浸かるくらいのお湯を張ります。温度は30~40度程度が目安です。冬場は浴室が寒いと心臓に負担がかかってしまうので、シャワーなどを使って浴室全体を温めておきましょう。半身浴の間に腰をひねったり、足を大きく動かしたりなどのストレッチを取り入れると、より冷え性改善に効果的です。あまり長時間入浴していると、かえって疲れてしまうため、20分前後で上がりましょう。

血行促進!日常生活で動く機会を増やす

半身浴で代謝を上げながら、日常的な運動で血行を促すと、より冷え性が改善しやすくなります。ただし、激しい運動をする必要はありません。普段から運動をする習慣がない人が、いきなり高い目標を掲げても、長続きさせるのは難しいでしょう。運動や半身浴による冷え性改善は、すぐに効果が現れるわけではありません。短期間に集中して実践するのではなく、習慣になるまで継続する必要があります。たとえば、通勤の際にひと駅分だけ歩いたり、エレベーターやエスカレーターの代わりに階段を使うなど、無理をせずできる範囲で体を動かしましょう。

第二の心臓「ふくらはぎ」を鍛える

むくみや冷え性改善のカギを握るのが、ふくらはぎです。ふくらはぎは第二の心臓ともいわれ、下半身に溜まった血液を心臓まで押し戻すポンプとしての役目を果たしています。ふくらはぎの筋肉は凝り固まってしまうと、全身の血行が滞り、体が冷えてしまうのです。自分のふくらはぎを触ってみて、パンパンに硬くなっていたり、しこりがあったりする場合は、ふくらはぎの機能が落ちている可能性があります。逆に、やわらかすぎたり弾力がなかったりする場合も要注意です。ふくらはぎの機能を高めるには、入浴時にふくらはぎを温めたり、もんだりするのが効果的です。ふくらはぎには代謝を良くするツボも集中しているため、まずは痛いけれど気持ちいいくらいの力加減でもみほぐしてみましょう。

運動・食事を工夫することで簡単に対策ができる

冷え性は運動や食事など、毎日の生活習慣を見直すだけで対策が可能です。対策をせずに我慢していると、体の冷え以外の症状や病気を引き起こすおそれがあります。症状を悪化させないためにも、冷えを感じたら早めに改善策をとりましょう。

B/Hマガジン編集部

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