年齢とともに減っていくセラミド
肌の表皮は、角質層、顆粒層、有棘層、基底層というもので構成されていますが、この中の角質層は、いくつものケラチンと呼ばれる呼ばれる角質細胞と、細胞の隙間を埋める細胞間脂質で構成されています。肌の潤いにとって重要である細胞間脂質ですが、その40%がセラミドで占められています。
肌の潤いを保つために重要な役割を持つセラミド。赤ちゃんの肌はプルプルで潤いに満ちていますが、それは肌にセラミドが豊富にあることも理由の一つです。しかし、生まれた瞬間から年齢を重ねるごとにセラミドは減少してしまうのです。その減少は、50代になると20代の約半分になってしまうほどです。こうしたことで、肌は乾燥しやすい状態になってしまいます。また、肌のハリが失われていくような感覚があるのもセラミドの減少が原因の一つとして挙げられるのです。
セラミドが減少する理由の一つとして加齢がありますが、日々の洗顔によってもセラミドは失われる場合があります。汚れを落とすために行っている洗顔ですが、方法を誤ると乾燥を招く要因になってしまいます。肌の潤いを保つためには洗顔に気を配ることも重要なポイントです。
セラミドが減少すると肌はどうなる?
肌の潤いを保つために必要な成分であるセラミドであり、減少することで肌は乾燥しやすい状態になってしまいます。その他にも、セラミドは肌を外部の刺激から守るためのバリア機能にもかかわっています。そのため、セラミドが減少することはバリア機能の低下にも繋がってしまい、乾燥や肌荒れにより肌は乱れた状態になってしまいます。また、乾燥や肌荒れを起こすことで肌がくすんだり、ごわごわしたりということも起こってしまうのです。
バリア機能が低下してしまうということは、肌荒れしやすく刺激に弱い状態になってしまっているということですが、セラミドが十分に満たされている肌では、バリア機能は高くなり肌荒れもしにくい状態であるといえます。また、セラミドが存在するのは肌表面である角質層であるため、肌表面が潤いキメが整った状態になります。セラミドが減少しないように保ち続けることは、肌を健やかに保つためには必要なことであるということができます。
食品からもセラミド摂取でアンチエイジング!
セラミドを補おうと思ったときに、まず化粧水などのコスメで補うことを考える方もいるかもしれませんが、食品からもセラミドを摂取することはできます。セラミドは肌に存在する成分の一つになりますが、人の肌だけでなく、米、小麦、植物などにも含まれます。
セラミドを食品として体内に取り入れると、コスメで補う場合とは違う働きが起こります。セラミドが多く含まれる食品を摂取することで、腸で吸収され、それがスフィンゴシンや糖そして脂肪酸に分解されます。この分解された成分の中のスフィンゴシンが角質層に作用する栄養分であり、これが角質層に働きかけることでセラミドが生成されていきます。こうしたステップを経て肌の保水力が保たれるのです。
肌が潤うことこそアンチエイジングでは大切な要素になります。潤うを失うことは肌のハリ低下やシワ、くすみ、ごわつきの原因になります。これらは老け印象にも繋がってしまうので、アンチエイジングを気にするのならば保湿は欠かせないものになります。セラミドは元々人が持っている成分であるため肌にとって自然な保湿の成分であり、日ごろから食品として摂取することで、より肌の潤いを保つ効果が期待できるのです。
セラミドが多く含まれている食品とは?
前述したように、セラミドを食品として摂取することはアンチエイジングにもつながっていきますが、どのような食品に多くセラミドは含まれているのでしょうか。
セラミドを多く含む食品には、米や小麦のほかに、大豆や牛乳、こんにゃく、小豆、黒豆などがあげられます。他にも、根菜類であるごぼうや、穀物でできているそば、海藻類のわかめやひじきなどにも豊富に含まれています。また、意外なことにコーヒーや紅茶といった飲料にもセラミドは含まれています。
効率的にセラミドを増やして美肌づくりを!
コスメで補うほか、セラミドが多く含まれる食品を日々の料理に取り入れ補っていくことは可能です。しかし、食材で一日に必要とされているセラミドの量を補うには、白米だとお茶碗に25杯分、玄米なら10杯分、こんにゃくなら半丁程度とかなりの量をとらなくてはいけません。そこで、効率的にサプリメントで摂取しセラミドを補っていくという方法も有効です。サプリメントであれば、食品を選ぶ手間もなく摂取することが可能です。時間がないときや、よりセラミドの摂取が必要だと感じるときなどは検討してみましょう。
セラミドを増やすことは肌のバリア機能の強化にもなり、保水力も高まります。美肌は肌の潤いから始まります。セラミドを増やし潤いのある美肌づくりを心掛けていきましょう。